しばらく場面緘黙症啓発月間の記事を書いてきましたが、ここで通常の記事に戻ります。
今年開催のロンドンオリンピックの聖火ランナーの一人が、なんでも場面緘黙症を克服された方だそうです。英国在住の男性で、現在はパーソナル・トレーナーとして子どもたちの指導に当たっているスポーツマンです。
ロンドンオリンピック・パラリンピックの公式ウェブサイト(日本語非対応)には、英国内を走る各聖火ランナーの紹介ページが設けられているのですが、この男性の紹介ページは、緘黙にかかわる話が全体の記述のおよそ半分を占めています。また、この男性が聖火ランナーに選ばれた理由らしきものも記載されているのですが、その記述は、自らがスポーツを通じて緘黙を克服し、さらにその経験を活かして子どもたちにスポーツの指導に当たっていることが評価された、とも読み取れる内容です。
この方の話は、現地のニュースサイトで記事にもなっています。その題名も 'Personal trainer who overcame select(ママ) mutism to carry Olympic torch' で、「場面緘黙症を克服したパーソナルトレーナーが、オリンピックの聖火を運ぶ」というような意味です。このほか、オリンピックとは別に、2011年の1月に、英国の大衆紙 Daily Mirror にこの方の記事が載っています。緘黙についても言及があります。
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英国内で聖火リレーに参加するランナーは8,000人にのぼるそうで、その中に緘黙経験者がいても、さほど不思議なことでもないと言えば、その通りかもしれません。ですが、この方が緘黙を克服した事実が強調されている点は、注目に値するでしょう。
スポーツを通じて緘黙を克服できたという話は興味深く、特に私としては、もう少し詳しい話を知りたいところです。緘黙の克服に役立つヒントが得られるかもしれないからです。日本の「脳幹論」の類でもなさそうですし。それにしても、現地ニュースサイトには、"Football was a way of communicating without having to do it verbally.” と書かれてありますが、英国ではサッカーするとき、声を出さないのでしょうか。どちらにしろ、喜ばしい話です。
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[文献]
◇ Echo, G. (2012, May 9). Personal trainer who overcame select mutism to carry Olympic torch. this is Gloucestershire. Retrieved from
http://www.thisisgloucestershire.co.uk/Personal-trainer-overcame-select-mutism-carry/story-16031351-detail/story.html
◇ Matt Holdback - Olympic Torchbearers - 2012 Olympics | London 2012. Retrieved 2012, May 15 from
http://www.london2012.com/torch-relay/torchbearers/torchbearers=matt-holdback-8184/
◇ Phillips, T. (2011, January 13). How to get a career in the sports and fitness industry. Daily Mirror. Retrieved from
http://www.mirror.co.uk/money/jobs/how-to-get-a-career-in-the-sports-and-fitness-industry-103811
2012.05.15
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ドラマ、新聞記事等になった緘黙
場面緘黙症をどうアピール(ちょっと変な言い方ですが)しようかと考えています。
■ どこでアピールするか
まず、アピールする場は、とりあえずウェブ上を考えています。ただ、サイトによってアピールする内容を変えています。
○ 姉妹ブログなど:緘黙を知らない方を対象に、緘黙をアピール
○ 場面緘黙症Journal(SMJ):緘黙を知っている方を対象に、啓発月間をアピール
という方針です。SMJ を訪れる方は緘黙を既にご存知の方が多いでしょうから、ここで「場面緘黙症を知ってください!」とアピールしても、あまり意味はないでしょう。SMJ はむしろ緘黙をご存知の方に向けて啓発月間を宣伝する場として活用することにしています。一方、緘黙とは直接関係のない姉妹ブログなどは、緘黙のことをご存じない方も多く訪れるので、緘黙のことを知っていただく場として活用しようと考えています。
理想を言えば、緘黙は特に、支援する立場にある教師や専門家の方に知っていただきたいので、そうした方がよく訪れる場で重点的にアピールできれば効果的だろうと考えています。ですが、そうした啓発活動を展開するための手がかりは今のところ私にはなく、そこまでには至っていません。
■ 緘黙を知らない方へどう説明するか
今のところ、文章でのアピールのみを考えています。いつかのように自作動画を YouTube に投稿するなど、それ以外のかたちでのアピールもできれば面白そうですが、まだまだアイディアを練っている段階です(あまり期待しないでください……)。
文章で緘黙のことを伝える際に、特に注意した点があります。
◇ 緘黙にふりがなをつけること
「緘黙」を、すんなり読めない人は多いでしょう。これでは覚えてもらえません。そこで、ふりがなをふっています。
◇ ただの引っ込み思案ではないと伝えること
緘黙のことを初めて知ったという方が、ただの引っ込み思案と誤解しているケースを見たことがあります。そこで、そうではないことを伝えています。
◇ 医学的に認められていること
誰かの思いつきではなく、医学的に世界で認められていて、それなりに根拠があることを示しています。
◇ 「緘黙」は最近できた用語ではないと伝えること
最近なんでもかんでも病名をつけようとする風潮があり、緘黙もそうなのだろうと考える人を見たことがあります。そうした最近の風潮の是非はともかく、緘黙はそう最近生まれた言葉ではないことは伝えておくようにしています。
以上のことに留意して、私が姉妹ブログで書いた記事は以下の通りです。あまり長い記事を書くと読んでもらえないのではないかと思ったため、端的にまとめ、さらに詳しい情報はリンク先をご覧くださいというかたちをとりました。また、記事にインパクトをつけるために、画像を挿入しました。なお、ひきこもりとの関連に触れているのは、姉妹ブログがひきこもりをテーマにしているからです。
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2012.05.11
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5月は場面緘黙症啓発月間
前回、「5月は場面緘黙症啓発月間です」という記事を公開したところ、予想以上の反響をいただきました。特に賛同してくださった方、ありがとうございます。賛成の声を多くいただけば、啓発月間の活動をもっと大々的に行いたくなってきます。
啓発月間を自分から言い出した以上、キャンペーンをしないわけにはいきません。今のところ、姉妹ブログで緘黙のPR記事を公開したり、緘黙をご存じない読者が姉妹ブログから来られる可能性を意識して「緘黙基礎知識」の書き直しに取り掛かったり、SMJトップページに派手なバナーを貼ったりしています。言い出し屋のくせにあまり大きなことはできず、お恥ずかしいのですが、できる範囲、アイディアが思いつく範囲で続けています。啓発月間は1ヶ月間あるので、残り3週間、少しずつ取り組もうと思います。
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私は「啓発月間」としましたが、かつて英国の緘黙支援団体が行ったような「啓発週間」や、先月の自閉症のような「啓発デー」でも面白いだろうと思います。時期を絞って短期集中的に啓発を行うのも効果的そうです。ですが、私は
(1)あわよくば啓発月間に賛同してくださる方が現れることを期待していたので、それならば期間を長めに設定した方が、より多くの方が参加しやすそう
(2)啓発月間の方が、なぜこの時期にキャンペーンを張るのか説明がわかりやすそう
との理由でとりあえず啓発月間として始めることにしました。
何の前触れもなく5月1日に突然「5月は場面緘黙症啓発月間です」と宣言し、インパクトをつけようと考えたのですが、反面、かえって賛同しようと考えてくださる方にとっては、準備期間がなく戸惑われたかもしれません。どうもすみません。
啓発月間についてはまだ書きたいことがあるのですが、次回以降に回し、今回の記事は少し短めですがこれで終わりにすることにします。次回お楽しみに。

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[関連記事]
◇ 5月は場面緘黙症啓発月間です(新しいウィンドウで開く)
◇ 場面緘黙症の啓発週間(イギリス)(新しいウィンドウで開く)
2012.05.08
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5月は場面緘黙症啓発月間