場面緘黙症Journalブログ

場面緘黙(かんもく)症。選択性緘黙。学校など特定の場面で声が出ません。

新刊『私がかんもく症になって 同人活動で救われた話』予約始まる

2017年02月17日(金)


[追記(2017年2月20日)]

Amazon.co.jp の情報が改められ、解説、監修者に加藤哲文氏の名前が挙げられています。加藤氏は上越教育大学教授。日本緘黙研究会会長。

↓ researchmap へのリンク。
◇ 加藤哲文氏に関する詳しい情報 (新しいウィンドウで開く


モリナガアメさんの緘黙実録漫画の新刊情報が、Amazon.co.jp などのインターネット書籍販売サイトで公開されました。目次など詳しい情報が掲載されています。併せて、予約注文も開始されています。発売日は4月25日だそうです。


モリナガアメさんは、場面緘黙症を経験された方です。2015年9月から2016年11月にかけて、pixiv というイラストコミュニケーションサービスで実録漫画『かんもく少女が同人BL漫画を描いて人生救われる話』を連載されていました。この漫画は連載開始当初から大きな反響を呼び、2016年11月には書籍化が決定したことが、モリナガアメさんより発表されていました。

↓ モリナガアメさんのブログ。緘黙の漫画がブログ形式で読めます。
◇ 元かんもく少女は考える。 (新しいウィンドウで開く

↓ pixiv のモリナガアメさんのページ。こちらが本家なのかな。
◇ モリナガアメさんのプロフィール (新しいウィンドウで開く

その後、この漫画は pixiv で大きく取り上げられ、第1話のページビュー数は現在12万件近くに上っています。もともと緘黙を知らなかった方の感想が Twitter で多数投稿されるなどしていることから、この漫画は緘黙の認知拡大にも大きな影響を与えていそうです。

↓ 「緘黙関連ニュース」へのリンク。
◇ モリナガアメさんの緘黙漫画、pixivで大きく取り上げられる (新しいウィンドウで開く

* * * * * * * * * *

なお、3月1日には、学苑社より『学校における場面緘黙への対応-合理的配慮から支援計画作成まで』という、これまた別の緘黙の本が発売される予定です。

こちらの著者は、長野大学准教授の高木潤野氏です。著者が代表を務める「信州かんもく相談室」のブログによると、この本は「主な読者として学校の先生を想定しています」「もちろん、それ以外の方が読んでも場面緘黙の理解には役立てていただけると思います」とのことで、モリナガアメさんの本とはまた違うタイプの本のようです。

↓ 「信州かんもく相談室」ブログへのリンク。
◇ 「学校における場面緘黙への対応:合理的配慮から支援計画作成まで」 (新しいウィンドウで開く


英大衆紙が大人の緘黙や後遺症に触れる、ケイティーさん続報

2017年02月16日(木)


The Sun に、緘黙を主題とした記事


イギリスで最も発行部数が多いという日刊大衆紙 The Sun が16日、場面緘黙症を主題とする記事を掲載しました(電子版で確認)。

↓ The Sun ウェブサイトへのリンクです。
◇ What is selective mutism, what are the symptoms of the childhood anxiety disorder and can adults suffer from it too? (新しいウィンドウで開く

内容は、緘黙を一般の方向けに簡単に解説したものです。

この記事ですが、私としては、大人の緘黙や、いわゆる後遺症についても触れている点に注目しています。特に、低い自尊心(low self-esteem)や孤立(isolation)といった、話せないことや精神障害以外での影響を指摘している点を評価したいです。

The Sun というと、ヌードが掲載されるなど、高級紙(The Times など)に比べるとメディアとしてはどうかというイメージもあるのですが、今回の緘黙の記事については比較的しっかりしています。

The Sun は大衆紙とあって、ケイティー・ラフさん(7歳の緘黙児)殺害事件を、特に力を入れて伝えてきた新聞の一つです。事件を伝えた記事の中には、ケイティーさんが緘黙だったことに触れたものもありました。ですが、今回の緘黙を主題とした記事では、ケイティーさんの事件については何も触れていません。事件とは別枠での報道ということでしょう。


緘黙児殺害事件の続報


ケイティーさんの事件といえば、ちょうど今日の16日、殺人と凶器保有の容疑で逮捕された被告人の2度目の予備審問(かな?イギリスの司法制度知らないので、間違っていたらごめんなさい)がありました。この被告人は15歳の少女で、その年齢から、顔も名前も公表されていません。

※ Yahoo!Japan で「ケイティーラフ」と検索すると、検索候補に「ケイティーラフ 犯人 顔」と出てきますが、このような事情で容疑者の顔は公表されていません。

容疑がかけられた少女は、最初の予備尋問でも今回の予備尋問でも、何も話しませんでした。ただ、書面では容疑を否認したそうです。イギリスの多数のメディアが報じています。

↓ 英高級紙 The Independent ウェブサイトへのリンクです。
◇ Katie Rough: Teenage girl denies murdering seven-year-old (新しいウィンドウで開く

↓ BBC News へのリンクです。
◇ Katie Rough death: Girl, 15, pleads 'not guilty' to murder (新しいウィンドウで開く

ケイティーさんがなぜこのような被害に遭ったのか、まだ分かっていません。被害に遭ったのがたまたま緘黙児だっただけなのかもしれません。ですが、例えば、大人しそうだから狙われたとか、助けの声を上げられなかったなど、緘黙だったことが被害につながった可能性も現時点では捨てきれません。

今後、どのような真実が明らかになるのか、注視したいと思います。



殺害された緘黙児の葬儀、多数の英メディアが報じる

2017年02月14日(火)


7歳の少女


イギリスで先月、場面緘黙症だったケイティー・ラフ(Katie Rough)さんという7歳の少女が事件に巻き込まれ、亡くなったことを覚えていらっしゃるでしょうか。

↓ その時に書いた記事です。
◇ 英国で緘黙児が殺害される (新しいウィンドウで開く

ケイティーさんの遺族は、イギリスの緘黙支援団体 SMIRA のメンバーでした。[注] 逮捕されたのは15歳の少女で、犯行の動機などはまだ明らかになっていません。

以前お話したように、事件は現地のメディアで大きく取り上げられました。イギリス議会でも話題になり、メイ首相とコービン労働党党首が、哀悼の意を表す場面がありました。

ただし、この時にケイティーさんが緘黙だったことに触れたメディアは、私が見たところ確認できませんでした。遺族や複数の緘黙関係者が、ケイティーさんに緘黙があったことを打ち明けたため、明らかになったのでした。

葬儀が行なわれる


さて、そのケイティーさんの葬儀が13日、ヨークミンスター(ヨーク大聖堂)で執り行われました。この模様も、イギリスの多数のメディアが報じています。その一部として、BBC と高級紙 The Guardian をご紹介したいと思います。

↓ BBC News へのリンクです。
◇ Katie Rough funeral: Service at York Minster (新しいウィンドウで開く

↓ The Guardian ウェブサイトへのリンクです。
◇ Funeral of seven-year-old Katie Rough led by archbishop of York (新しいウィンドウで開く

今回の記事では "Katie had selective mutism" (BBC) 、"Despite being affected by selective mutism, Katie “still loved to join in and ...”" (The Guardian) と、ケイティーさんが緘黙だったことが少し触れられています。なお、緘黙は英語で selective mutism と呼びます。

また、BBC の記事によると、遺族はこの日集まった寄付金を、緘黙支援団体 SMIRA に贈与することを望んだようです。

葬儀が行なわれたヨークミンスター(ヨーク大聖堂)は、『デジタル大辞泉』によると、13~15世紀に建築された、イギリス最大のゴシック式大聖堂です。また、葬儀を主導したジョン・センタム・ヨーク大主教(John Sentamu, Archbishop of York)は、『世界の観光地名がわかる事典』によると、イギリス国教会ではカンタベリー大主教に次ぐ高位聖職者だそうです。

The Guardian によると、ケイティーさんは生前この大聖堂の常連で、ここで洗礼を行ったとのこと。大主教も、彼女のことを覚えているそうです。こうした縁で、イギリスでも最高クラスに格式の高い大聖堂で、高名な宗教指導者のもと葬儀が催されたのでしょう。


世界中からメッセージが


葬儀に先立ち、遺族の方が、ケイティーさんに寄せられたメッセージを載せたフォトムービーを公開しています。

↓ イギリスの民間放送局 ITV のウェブサイトへのリンクです。その動画を見ることができます(ページ下部)。
◇ Family of Katie Rough, 7, release video ahead of funeral (新しいウィンドウで開く

その動画で見られるメッセージは、イギリス国内はもとより、アイルランド、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、スウェーデン、オランダ、キプロス、南アフリカなど世界中から寄せられたものです。


海の向こうでは、こんな大きなことが


海の向こうでは、緘黙の当事者にこんな大きなことがあったということを、お伝えしたいと思います。

なお、アメリカを代表する緘黙支援団体 Selective Mutism Association(Selective Mutism Group から改称)が、今回の葬儀のニュースを Twitter で取り上げ、関心のほどを窺わせています。

↓ Twitter に登録されていない方でもご覧になれます。アメリカは日本ほど Twitter が盛んでないせいか、反響はありませんが……。
◇ Selective Mutism Association の Twitter 投稿 (新しいウィンドウで開く





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2015年12月3日再設置。

近々の予定

◇ ラジオ番組「若倉純 かんもくの歌声」第3回

日時:2月26日(日)23:00~23:15
ゲスト:manana さん
⇒ FM世田谷ホームページなどで聴けます

『校庭東風』上映情報

長野県、千葉県での上映決定。広島県ではイオンシネマでの上映決定。詳細は公式ページへ。 ※ 『校庭に東風吹いて』は、場面緘黙症の架空の少女が登場する映画です。

最近の記事

リンク

■ ココロのひろば
「場面緘黙」とネットで検索してもほとんど何もヒットしなかった頃に開設されたサイトです。長く更新停止しています。

■ 「話すことがむずかしいあなたへ」
自分を変えたい、話せるようになりたい--こうした緘黙の当事者向けに、そのための具体的な方法を示したマンガです。はやしみこさん作。

■ 場面緘黙症 - メンタルヘルスブログ村
多数の緘黙のブログが登録されています。

■ 緘黙の話
昔緘黙児だった主婦の方が、高校で克服するまでの想い出を綴られています。

■ 場面緘黙について考える-備忘録-
英国在住の元緘黙児の母親によるブログです。緘黙だった息子さんのこと、英国の支援、日々の暮らしの中での想いなどが綴られています。

■ 緘黙ブログー不安の心理学、脳科学的知見からー
不安に関する心理学、脳科学的知見から緘黙症を考えています。

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