動画投稿サイトの緘黙関連動画

2009年10月27日(火曜日)

幼児教育評論家、教育評論家、子育てアドバイザーのはやし浩司氏が、緘黙の子について解説している動画を見つけました。YouTube です。あまり知られていないようなので、該当動画へのリンクを貼っておきます。

▲幼児(かん黙児)
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教育の方面に詳しい方の、場面緘黙症についての見解を知ることができます。

[追記(2011年3月6日)]

※ はやし氏は、2011年に新しい動画を投稿しています。むしろ、こちらをご覧になることをお勧めします。

場面かん黙児(緘黙児)
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なお、私は場面緘黙症というと、教育よりもむしろ医学的な視点で書かれた文献に目を通すことが自然と多く、もしかしたらこのブログも、知らず知らずのうちにその影響を強く受けているかもしれないと思います。

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場面緘黙症の動画と言えば、場面緘黙症Journal が制作した動画がありますので、ついでにリンクを貼ってアピールしておきます。動画の素材を提供してくださった方には、改めて感謝です。

SMJ制作動画
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場面緘黙症の動画は、ネット上では、はやし氏と私が投稿したもの以外見かけません。もしかすると、みなさん、私に遠慮して投稿しないのでしょうか?…いや、単に動画サイトへの投稿は気軽にできるものではないからでしょう。

ですが、英語圏では、様子が違います。リンク先のページにも書いた通り、場面緘黙症の動画を、動画投稿サイトへ投稿する動きが盛んです。個人や団体が制作したと見られる動画が数多く投稿されています。

YouTube に見る英語圏の緘黙関連動画
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※ Selective Mutism とは、場面緘黙症のことです。YouTube では、場面緘黙症を特集したTV番組の録画と見られる動画もいくつか投稿されています。著作権者の許可を取ったものであれば問題ないのですが。

日本では、場面緘黙症を主題とした個人ブログが多い一方、個人動画の投稿はあまり見かけません。一方、英語圏ではこれが逆です。不思議ですが、ネット文化の違いなのでしょうか。


場面緘黙症と夜尿、遺尿、遺糞症

2009年10月20日(火曜日)

先日、場面緘黙症と夜尿・遺尿症や遺糞症の合併を報告した文献を、「論文情報」のページでまとめました。

まず、夜尿、遺尿、遺糞症とは何かをお話しするために、説明のあるページへリンクを貼っておきます(Google ブックスへのリンクです)。

◇ 夜尿症の説明
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◇ 遺尿症の説明
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◇ 遺糞症の説明
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少なくとも私が目を通した場面緘黙症に関する文献では、夜尿症と遺尿症は特に区別されません。また、これらに遺糞症を加えて「排泄障害」とひとまとめにされる場合もあります。

■ 場面緘黙症と夜尿・遺尿症

場面緘黙症の調査を行うとき、合併する問題として、夜尿・遺尿症の有無が調査されたり報告されたりすることは多いです。ただし、場面緘黙症との関連を深く考察した文献は、なかなか見かけません。合併症として場面緘黙症との関連が注目されているのは、不安障害(特に社会不安障害)です。

夜尿・遺尿症は、場面緘黙症の子どもが合併していることが比較的多い神経症的症状として、取り上げられることがあります。夜尿・遺尿症の有無について、場面緘黙症児とそうでない子を比較対照した数少ない研究の一つであるKristensen(2000)では、夜尿・遺尿症を合併した緘黙症児は29.6%(54人中16人)だったのに対して、緘黙でない子どもの場合は7.4%(108人中8人)という有意な差が報告されています。

夜尿・遺尿症を合併する緘黙症児の割合は、報告によって多少差があります。Kristensen(2000)の29.6%という数字は、かなり高めです。

[合併率の報告]

南ら(1987)14.7%、大井ら(1979)12.5%、一谷ら(1973)15.0%、内山(1959)13.0%

Arieら(2006)11.1%、Bar-Haimら(2004)18.8%、Kristensen(2000)29.6%、Dummitら(1997)4.0%、Steinhausenら(1996)25.0%、Dummitら(1996)4.8%、Blackら(1995)16.7%、Blackら(1994)26.7%、Kolvinら(1981)41.7%

■ 場面緘黙症と遺糞症

遺糞症との合併は、夜尿・遺尿症ほど調査が行われているわけではありません。

報告によると、遺糞症を合併している緘黙症児の割合は、夜尿・遺尿症を合併している緘黙症児よりも少ないようです。

[合併率の報告]

Kristensen(2000)14.8%、Steinhausenら(1996)8.0%、Blackら(1995)6.7%、Blackら(1994)6.7%、Kolvinら(1981)16.7%


中国新聞に、緘黙の記事が

2009年10月12日(月曜日)

2009年10月7日の中国新聞に、場面緘黙症を主題とする記事が掲載されました。

その事実を、私はようやく今日(10月12日)、中国新聞ホームページ「子育てのページ」で確認しました。インターネットで記事を読むことができる状態になっています。

中国新聞ホームページへのリンク
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↑ トップページ左サイドバー「子育てのページ」(ちびまる子ちゃんの少し下)をクリック。2009年10月7日の記事です。

記事では、場面緘黙症(記事では「場面緘黙」)について、実例を交えながら分かりやすく解説されています。『場面緘黙へのアプローチ』で監訳を担当された、杉山信作氏(広島市こども療育センター長)による解説があります。

この記事がいったいどういう経緯で掲載されることになったのか、私の知るところではありませんが、取材に応じた緘黙の子の親御さんお2組には、頭が下がります。緘黙の認知度を高めるために、一肌脱がれたのでしょうか。

私が確認した限りでは、場面緘黙症に関する支援団体の力により、このところ日本でも緘黙を主題とした記事が新聞に掲載される例が増えてきています。ただ、今回の記事で支援団体がどの程度関与しているのかは、私は知りません。

いずれにせよ、場面緘黙症であるにもかかわらず、大人たちに認知されずに放置されている子どもが、こうしたことをきっかけに適切な支援を受けられるようになると良いです。