緘黙支援に役立つアプリは?(2)

2013年11月25日(月曜日)

アイキャッチ画像。マフラーをギュッとする女性。モデル:Lala*さん。写真素材サイト PAKUTASO より。
今回は、前回の記事「緘黙支援に役立つアプリは?(1)」の続きです。緘黙児支援で実際に使用されたという英語圏のアプリを研究し、日本でも使えそうなものはないか考えます。

おしゃべり猫のトム


話しかけると、おかしな声で返してくれる猫のアプリ。ボイスチェンジャーと呼ばれるものです。国内外で人気のアプリらしいです。緘黙児のために使っているという専門家の話を英語圏で複数読んだことがあります。

※ 以下のリンクは、主にパソコンでの閲覧向けです。スマートフォンをご利用の方は、各端末にインストールされているアプリから、App Store や Google Play にアクセスしてみてください。

iTunes Store、おしゃべり猫のトム 紹介ページ
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Google Play、おしゃべり猫のトム
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Amazon.co.jp、Talking Tom Cat Free
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このアプリは、以前、このブログで取り上げたことがあります。

↓ その記事へのリンクです。
緘黙克服に役立つアプリ?「おしゃべり猫のトム」
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iMasked


声を出すと、画面上のキャラクターの口が開くアプリです。大きな声を出すほど、キャラクターの声が大きく開きます。iPhone、iPad、iPod touch 用のアプリです。

iTunes Store、iMasked 紹介ページ
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これは、Evelyn R. Klein 氏(ラ・サル大学)という専門家が、米国の緘黙支援団体 Selective Mutism Group のニュースレターの中で推薦したアプリです。

SMG Newsletter 2013-01-01
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Squeak My Voice


これもボイスチェンジャーで、声を出すと、かなきり声のようなおかしな声が返ってきます。上と同様、Klein 氏推薦の iPhone、iPad用のアプリです。

iTunes Store、SQUEAK my voice 紹介ページ
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緘黙支援に役立つアプリは?(1)

2013年11月19日(火曜日)

アイキャッチ画像。中学生の写真。
場面緘黙症Journal をスマートフォンでご覧になる方が多くなった今日、緘黙児・者支援に役立つアプリを「関連書籍」コーナーでご紹介したいと考えています。ですが、そうしたアプリの話は私は日本では聞いたことがありません。

ですが、英語圏の国の情報を調べると、緘黙のために開発されたアプリや、緘黙児に役立ちそうなアプリが推薦されたりするのを目にしたことがあります。そこで、そうした英語圏のアプリを研究し、日本でも使えそうなものはないか考えてみたいと思います。

緘黙児支援のために開発された iPadアプリ


最初に見るのは、まさに緘黙児支援のために開発された Lift-Off! という iPad アプリのゲームです。iPad に向かって声を出せば、熱気球が離昇して(lift-off)、空を飛ぶというのがゲームの基本的な内容です。家族の前以外の場面で、このゲームをします。ゲームを通じて楽しみながら、緘黙を克服できるというわけです(こういうゲームを「シリアスゲーム」と呼ぶそうです)。

この種の発話を促す道具は、使い方に気をつけたいものです。発話に妙なプレッシャーを与えず、スモールステップで、できれば不安階層表(どきどき不安チェックシート、会話力の階段)を作って、発話に取り組んでいきたいものです。

このゲームは米国のセントラルフロリダ大学の関連機関が開発したもので、このプロトタイプのアプリが、2013年1月にフロリダ州オーランドで開かれた第3回シリアスゲーム・バーチャル環境年次展示会において Best Show of Academic に選ばれました。なお、まだ商品化はされていません。

※ 以下のリンクは、主にパソコンでの閲覧向けです。

↓ セントラルフロリダ大学 RETRO Laboratory のページへのリンク。ページ下の方にはゲーム画面も公開されています。
Lift-off! 紹介ページ
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特に緘黙児のために開発されたアプリ


Plant Love Grow という出版業者が Lola's words disappeared という本とアクティビティブックを出しているのですが(日本の Amazon では購入不可)、これは特に場面緘黙症の子を対象に作られたそうです。このアプリ版が近々発売されます。

アプリの内容は不明ですが、公式サイトを見る限り、本やアクティビティブックとはそう変わらなさそうです。本やアクティビティブックは、どうも認知行動療法のもののようです。幼児期を専門とする心理学者とのコラボレーションで制作されたものだそうです。

Lola's words disappeared 紹介ページ
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カースティさん まとめ

2013年11月13日(水曜日)

アイキャッチ画像。花と手紙。素材サイト PAKUTASO より。
最近話題の Kirsty Rose Heslewood(カースティ・ローズ・ヘイズルウッド)さんについて、勝手にまとめてみました。特に、緘黙に注目して書いています。「カースティさん」という呼び方が通りがよさそうなので、今回の記事ではこの呼称を使うことにします。

カースティさんとは?


ミス・イングランド2013。ミス・英国2013。場面緘黙症を経験された、英国の20代半ばの女性です。緘黙は克服されたようですが、まだシャイなところが残っているそうです。

↓ カースティさんの Facebook ページ。Facebook に登録されてない方も閲覧可能。英語ページ。
Kirsty Heslewood, Miss England 2013
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現地のメディアは、少なくとも2012年にはカースティーさんを取り上げていました。緘黙経験者がミスコンテストで健闘しているということで、ニュースで扱われました。翌2013年2月には、日本テレビ系番組「ザ!世界仰天ニュース」で取り上げられ、日本においても広く知られるところとなりました。ちなみに、場面緘黙症Journal では、テレビ番組放送前の2012年5月の段階でカースティさんを取り上げましたが、あまり反響はありませんでした……。

カースティさんはかねてよりモデルのお仕事をされていましたが、地元のミスコンテストでグランプリに輝いた後、2013年6月にミス・イングランドに選ばれました。同年9月には、ミス・ワールド世界大会に出場し、127人の世界の代表の中から、セミファイナリストの10人に入る高い評価を受けました(6位)。この結果は、英国から出場した4人のミスのうち最高評価だったことから、ミス・英国のタイトルも獲得しました。

カースティさんは、ミス・イングランドの任務の一環として、在任中、英国の緘黙支援団体 SMIRA をサポートされます。また、日本のかんもくネットや緘黙児、保護者にもメッセージを送られています。