BBCのテレビ番組で緘黙、19歳当事者にも取材か

2016年11月23日(水曜日)


19時台の番組で


イギリス BBC One のテレビ番組 "The One Show" で、場面緘黙症が取り上げられたようです。現地時間11月21日19:00~19:30の番組内の、1コーナーとみられます。

番組ホームページには「Joe Crowley が、場面緘黙症として知られる状態がある19歳の方と会う」(Joe Crowley meets a 19-year-old with a condition known as selective mutism)という記述があります。

↓ 公式ホームページ。Show more という箇所を開いてみてください。
◇ BBC One - The One Show, 21/11/2016 (新しいウィンドウで開く

※ Joe Crowley さんはこの番組のリポーターの一人です。
※ 公式ページには Watch now とありますが、イギリス国外に住んでいると、このページからは視聴できません。

19歳というと、成人当事者ということになります。この年齢の当事者に取材が行なわれたとすれば、その意義は大きいです。緘黙は子どものみの問題と見られがちだからです。


Twitter で確認できる大きな反響


Twitter では、イギリス在住の緘黙関係者とみられる方が、この番組について多数投稿しています。英語圏の国で、これだけ緘黙の話題が Twitter 上に現れるのは珍しいです(英語圏では Facebook の方が人気ありそう)。これらの投稿を見る限り、かなり好評だったようです。

Twitter の情報からは、番組内容の一部が窺い知れます。

○ 緘黙の認知向上に役立つ内容だったらしい
○ 教師に対する研修がなんたらかんたら
○ Dixons Music Primary というフリースクールに取材が行なわれたらしい

なお、あのカースティさんも、Twitter でこの番組について発言されています。


カースティさんは、2013年に日本テレビ『ザ!世界仰天ニュース』で、場面緘黙症の少女として取り上げられた方です。その後、ミス・イングランド、ミス・イギリスのタイトルを獲得。『私はかんもくガール』(らせんゆむさんのコミックエッセイ)の帯にも登場します。

「英国の緘黙支援のバイブル」第2版出版、全581ページ!

2016年11月17日(木曜日)


イギリスの緘黙支援マニュアル The Selective Mutism Resource Manual の第2版が、ついに出版されました。

この本の初版は、イギリスでは緘黙支援のバイブルとも呼ばれていたそうです(イギリス在住MIKUさん談)。初版の出版は2001年、その本が十数年ぶりに改訂されるというので期待していたのですが、これまで出版延期が続いていました。それが先月末でしょうか、ついに出版されました。

私の手元にもちょうど届いたところです。7,000円近くする高額な本ですが、この本を買うことができたのも、皆さんが場面緘黙症Journal を通じて商品を買ってくださったおかげです。ありがとうございます。

この本をじっくり読むと時間がかかりそうなので(後述)、今回は速報として、全体をざっと眺めた印象を書きたいと思います。

* * * * * * * * * *

著者は言語聴覚士の Maggie Johson 氏と Alison Wintgens 氏、出版社は Speechmark Publishing で、これは初版と変わりません。大きなサイズのリング製本で、これも初版と変わりません。

全体的な構成も初版とあまり変わりありません。第1部が緘黙の概説、第2部がアセスメント、第3部が具体的な支援法、第4部が追加的な情報、第5部は付録などといった基本的な構成は、ほぼ同じです。ただ、第5部は本を買った読者のみがオンラインを通じてアクセスできるコンテンツになりました。出版社ウェブサイトの登録ユーザーになり、本に記されている ACTIVATION CODE を入力すると PDF ファイルにアクセスできる仕組みです。

このように、全体的な構成だけを見ると初版と大差なさそうに思えるのですが、詳しく中身を見ると、重複する部分も多いものの、書き換えがかなりなされていることに気付かされます。もっとも、単に同じことを書き方を変えただけの部分が多いのか、それとも内容そのものが変わっている部分が多いのか、そのあたりはもう少し詳しく読んでみないと分かりません。すみません。

あと、ページ数が倍増しています。初版は全300ページでしたが、第2版は全581ページに上ります(本体337ページ+オンラインコンテンツPDF244ページ)。特に、付録などからなる第5部のページ数が大きく増えています。初版では64ページあったものが、244ページにまで増えています。

このように分量が多いので、熟読して全て読み終えるのには、私には時間がかかりそうです(ただでさえ英文で読み進めにくそうなのに……)。ちゃんとした感想をこのブログで書ける日は、いつ来るか分かりません。とりあえず、今回は速報ということでお知らせいたします。

The Selective Mutism Resource Manual
Maggie Johnson Alison Wintgens
Speechmark Publishing Ltd

緘黙の不安階層表?を作るゲームを公開しました

2016年11月14日(月曜日)


場面緘黙症の不安階層表のようなものを作るミニゲームを公開しました。不安階層表は、不安に感じる様々な場面を不安の強さをもとに数値化し、不安の強い場面から順に並べた一覧表です。緘黙に関する和書にも何度か登場しています。

↓ 自作ゲーム公開サイト PLiCy へのリンク。ここでプレイできます。従来型携帯電話(スマホ以前の携帯)や古いブラウザ以外なら、動作するのではないかと思います。
◇ 緘黙の階層表 (新しいウィンドウで開く

ゲーム色はかなり薄く、ゲームというより簡単なプログラムと言った方がよいかもしれません。ゲームに馴染みない方でも、比較的抵抗なくできるのではないかと思います。やってることは、単なる並び替えだったりします。

↓ プレイ画面。
プレイ画面

このゲームでは、『どうして声が出ないの? マンガでわかる場面緘黙』などに登場する「どきどき不安きんちょう度をつけてみましょう!」と似たようなことをしています。ただし、「どきどき不安~」の方がちゃんとしています。

↓ 「どきどき不安きんちょう度」のチェックシートは、インターネット上にも公開されています。はやしみこさんのウェブサイト「学校で話せない子ども達のために」へのリンク。
◇ どきどき不安きんちょう度チェックシートについて (新しいウィンドウで開く

不安階層表は、不安を感じる場面に敢えて徐々にさらすスモールステップの取り組みをするのに役立ちます。また、自分の状態を客観的に把握するのにも役立ちます。ただ、ちゃんとしたものを作りたい方は、上のチェックシートを使ったり、本を読んだりしましょう。このゲームは、不安階層表の「ようなもの」にすぎません。

このゲームは、緘黙についてゲームで何らかの貢献ができる可能性を探ろうという目的で、実験的に作ったものです。『緘黙RPG』と同じゲーム作成ツール『WOLF RPGエディター』で作りました。このゲームの実用性がどこまであるかは自分でも疑わしく思うのですが、強いて言えば、不安階層表の雰囲気のようなものは味わえるかもしれません。

※ 念のためお話ししておくと、このゲームは、ブログなどに埋め込むこともできます。埋め込みたいという方がいらっしゃるかどうか分かりませんが、もしいらっしゃればご自由にどうぞ。

↓ このページから埋め込めます。自作ゲーム公開サイト PLiCy へのリンク。
◇ ブログにゲームを埋め込む (新しいウィンドウで開く

[追記(2016年11月15日)]

このゲームのタイトル画像が、PLiCy トップページのスライドで大きく取り上げられました!(11月15日朝現在)「こはく・ゴー・ホーム!さんの次」です。結果的に、「by 場面緘黙症Journal」の文字もトップで取り上げられることに……。

◇ PLiCy トップページ (新しいウィンドウで開く