緘黙支援の仕事の求人(海外)

2016年04月19日(火曜日)

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「場面緘黙症の子どもや大人を支援する仕事に就きたい!」

こう考えたことがある方、いらっしゃるだろうと思います。特に緘黙を経験された方には、そういう思いを強く持つ方がいらっしゃるような気がします。

実は米国や英国では、緘黙支援の仕事の求人を見かけることがあります。我々日本人には珍しいものなので、ここで少し取り上げてみることにします。

マンハッタンでフルタイムの求人


まずは最近出た、場面緘黙症の支援に携わるソーシャルワーカーの求人です。

↓ その求人情報。
◇ Social Worker, Selective Mutism Service (新しいウィンドウで開く

求人を出したのは、米国ニューヨークのマンハッタンに本部がある Child Mind Institute(以下、CMI と略す)という民間機関です。CMIには緘黙を専門とした部署があり、緘黙児と親を対象とした支援を行ったり、ワークショップを開催したりしています。場面緘黙症Journal では何度も取り上げてきた機関なので、よく読んでくださる方はご存じかもしれません。

求人情報によると、雇用形態はフルタイムで、雇用場所はニューヨークのCMI本部。フルタイムでマンハッタンで働けるとは魅力的です。仕事内容を見ると、緘黙児だけでなくその親や学校関係者とも関わるようです。

応募者に求められる条件としては、米国の認定臨床ソーシャルワーカーの資格を必ずしも現在保有していなくてもよいようですが、学歴は修士号以上と高いです。専門性が高そうな仕事なので、もっとものような気もします。

SMart Center には多数の求人


緘黙支援に関する求人情報が多数掲載されているサイトとしては、米国ペンシルベニア州ジェンキンタウンにある SMart Center(場面緘黙症不安研究治療センター)があります。

↓ その求人情報のページ。
◇ Job Opportunities (新しいウィンドウで開く

ここは緘黙を専門とした民間機関とあって、多様な求人情報が掲載されています。「認定心理学者」(Licensed Psychologists)や「芸術療法士」(Art Therapists)といった、いかにもという職種もあれば、「マーケティング及びインテイクコーディネーター」(Marketing and Intake Coordinator)という管理スタッフの職種もあります。

なお、SMart Center には既に多数のスタッフが在籍しています。

↓ SMart Center のスタッフら。
◇ Staff (新しいウィンドウで開く

英国の教育補助員


また、英国にはTA(Teaching Assistant)という教育補助員の制度があるのですが、緘黙児の支援にあたるTAの求人を見ることがあります。

↓ ノースロンドンで緘黙児支援にあたるTAの求人情報のページ。
◇ Teaching Assistant- Speech and Language- North London (新しいウィンドウで開く

↓ ロンドンで緘黙児支援にあたるTAの求人情報のページその1。
◇ SEN Teaching Assistant (PM only) - Education (新しいウィンドウで開く

↓ ロンドンで緘黙児支援にあたるTAの求人情報のページその2。期限切れ。
◇ Learning Support Assistant - Education (新しいウィンドウで開く

TAは、『場面緘黙Q&A』のコラム21でも触れられています。それによると、英国では The Selective Mutism Resource Manual というマニュアルに沿って治療を進めるのが最も効果的とされているのですが、その実施にはキーワーカーという伴走者が必要で、通常TAがなることが多い云々と書かれてあります。

緘黙児を支援する全てのTAがそのマニュアルのキーワーカーとして支援を行うわけでもないのでしょうけれども、英国における緘黙児支援でTAに期待される役割は大きそうです。

過去にも様々な求人が


こうした緘黙支援の求人情報は、英語圏のウェブサイトで時々見かけます。ただ、この種の情報は見つけてもすぐに消えてしまうことが多く、情報としては残りにくいです。おそらく採用が決まると、多くの場合、すぐに情報を消すことになっているのでしょう。

私が過去に見つけた求人で他に記憶に残っているのが、先ほどのCMIが募集した、緘黙児への集中プログラムへのスタッフです。このプログラムは学校に似せた環境で5日間、緘黙児に集中的に行動療法を行うものですが、子どもにマンツーマンでスタッフがつくことになっています。そのスタッフの募集です。集中プログラムのスタッフとあって、短期雇用の扱いでした。

↓ なお、この集中プログラムについて詳しくお知りになりたい方は、下記の記事をご覧ください。
◇ 緘黙児への短期集中型行動療法(前編) (新しいウィンドウで開く

緘黙支援の仕事にはコミュニケーション能力が必要


いくつかの求人を見て気付いたことですが、やはり高い専門性が求められる仕事が多いです。

また、強い対人関係能力が求められる場合も少なくありません。中には、求められるスキルとして "Strong communications skills" や "Excellent organizational and interpersonal skills" を明記している求人情報もあります。緘黙児やその家族を支援する仕事に就くには、高いコミュニケーション能力が必要のようです。