2005年に、緘黙の講習会があった

2017年06月05日(月曜日)

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緘黙団体も Twitter もない時代に、緘黙の講習会


ちょっと驚きました。2005年8月6日に、場面緘黙症の講習会があったことを知ったのです。当時、跡見学園女子大学の助教授だった古池若葉氏が講師を担当したそうです。

↓ 古池氏が現在所属する、京都女子大学教員情報検索へのリンクです。現在、25番目に緘黙の講習会についての記載があります。
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2005年8月といえば、私が場面緘黙症Journal の元となるブログを始める3ヶ月前です。当時のことは覚えています。

この頃は、緘黙関係の団体やグループが、日本にはまだ存在しませんでした。「かんもくネット」も「信州かんもく相談室」も「日本緘黙研究会」も、影形すらありませんでした。緘黙を主題とした専門的な本も、『場面緘黙児の心理と指導』(1994年)という、当時にして11年も前の本しか出ていない状況でした。

ネット上では、今のように育児サイト等の企業・団体が運営するウェブサイトで緘黙が取り上げられることはほぼありませんでした。Wikipedia にさえ、「場面緘黙症」の項目がなかったほどでした。

ネット上の緘黙情報といえば、経験者ら有志が個人ホームページで発信する情報が中心でした(「ココロのひろば」「浮遊」「ほほえむ」「場面緘黙症専用」ほか)。ここで「個人ホームページ」と書きましたが、当時は Twitter や Fabebook もありませんでした。ブログが広がり始めていた頃です。

そういう時代でしたから、緘黙に関する催し物などは、当時聞いたことがありませんでした。一部の当事者・経験者らが小規模なオフ会を開く程度でした。そんな時期に、緘黙の講習会が行なわれていたとは思いもよりませんでした。


よく考えると、そこまで意外でもないのでは


とはいえ、よくよく考えると、何もこれはそんなに意外極まりない話でもありません。緘黙に関する学術文献は、80年代、90年代、2000年代と時代を下るにつれ、増えていっていました。また、2004年には、書店でも普通に買える教師向けの雑誌『児童心理』で、緘黙を主題とする記事が2回も掲載されていました。これらの事実は、国立情報学研究所の学術情報ナビゲータ CiNii などで確認できます。

案外、この講習会のように、緘黙に関わる人にあまり気付かれることがなかった催し物などが、昔はあったのかもしれません。今でこそ、緘黙の催し物やメディア掲載といった情報を継続的に収集・公開する私のような者がいますが、昔はそんなことをする人はいませんでした。また、Twitter や Facebook といった、情報の拡散に優れたツールも昔はありませんでした。

緘黙関係団体や Twitter が存在しなかったような時代には、緘黙についてはまるで何もなかったという歴史認識?は行き過ぎかもしれません。