場面緘黙症への関心、日本は非常に高い? 

日本は、場面緘黙症に対する関心は、世界の中で見ても非常に高い国なのかもしれない。最近私は、そう考えるようになりました。

下に示した数字は、場面緘黙症に関する言葉が1日に何回ネットで検索されているかを推計したものです。対象となる国は日本だけではなく、アメリカ、イギリス、ドイツなど16カ国です。[注]

[日本語]
緘黙123.4回/日
場面緘黙42.8回/日
場面緘黙症29.1回/日
緘黙症28.5回/日
選択性緘黙8.7回/日
[英語]
selective mutism71.0回/日
mutism17.0回/日
elective mutism8.0回/日
selective mutism in child5.0回/日
selective mutism therapy1.7回/日
[ドイツ語]
mutismus4.3回/日
selektiver mutismus2.7回/日
mutismus fallbeispiel1.4回/日
mutismus schule fallbeispiel0.6回/日
mutismus de0.3回/日

(資料出所:Wordtracker、検索日 08/31/2006)

日本語で場面緘黙症に関する言葉が検索された回数は、英語やドイツ語に比べても多いことが分かります。日本のネット界ではそれだけ関心が高いということでしょうか。

* * * * * * * * * *

■ 日本語圏のネット人口は、英語圏の3分の1以下なのに

ネット人口を考慮に入れると、なおさら多いです。comScore World Metrix によると、2006年3月現在で日本語圏のインターネット人口は、およそ5,200万人だそうです。これに対して、英語圏の米国、英国は、それぞれおよそ1億5,200万人、3,000万人などと推計されています。ドイツ語圏はおよそ3,200万人です。

■ 日本では、場面緘黙症の情報に対する需要が多い?

上の数字だけで断言することはできませんが、もしかすると、日本は、場面緘黙症の情報に対する需要が多い国なのかもしれません。場面緘黙症に対する関心が高い国なのかもしれません。

■ 需要が多いかもしれないのに…

もし、日本では関心が本当に高いのだとしたら、どうして緘黙児に対するサポートがこうも遅れているのだろうかと首をひねります。

特にドイツは、検索回数があれほど少なく、日本と比べると関心の低さが伺えるにも関わらず、強力なセルフヘルプグループが存在します。また、研究者がいて、専門書がこんなにもたくさん出版されています。

http://nhjournal.kurushiunai.jp/smj_books_written_in_german.html

日本では、場面緘黙症に対する関心がとりわけ高いのにもかかわらず、何らかの理由でサポートが追いついていないということなのかもしれません。これは大変不幸なことです。

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[注] 対象となった16カ国は次の通り(50音順)。 アメリカ、イギリス、イタリア、オーストラリア、オーストリア、オランダ、韓国、スウェーデン、スイス、スペイン、デンマーク、ドイツ、日本、ノルウェー、フィンランド、フランス。

コメント

はじめまして

時々ロムさせていただいてる緘黙児の母です。
面白いサーチでしたので初めて書き込みさせていただきます。
多少の聞きかじりと想像なのですが海外ではまず種まきを重視しているような気がします。
つまりメンタルヘルス系の問題は将来的な失業人口に繋がるという考えです。
失業手当てを長年に渡って支給するよりも医療費として費やす方が建前も効率もよいからでしょう。修学期間の方がその後の人生の方が遥かに長いのですから。
これは政府からの援助や医療機関のことです。

もうひとつがメンタルヘルスは海外、特にUSでは大きなビジネスだという事です。
こちらでよく取り上げられているUSのサイト関係の療養所などもかなり高額な治療費が伴います。
これは個人保険のリベートでの払い戻しは出来ませんとありますのでたぶん一時間150ドルから250ドルくらいの金額になると思います。
もちろんお金だけが目当てでこういった診療所が成り立っているとは思いませんが研究がこれだけなされているというのは何かのみかえりがあるからというのも確かなのではないかと思います。

ちなみにうちの子どもが通っている言語療法士は本当に子供達を助けたいと思って仕事をしている方です。
診療代もとても良心的ですがそれでも一時間100ドルです。普通は週一の場合が’覆いのですが、この方の場合セッションは2週間に一度なのでどうにかやりくりが出来ます。でももし週一だったらかなりきついでしょうね。
これを考えると海外は研究が進んでいるとは言いますが恩恵を受けられるのは全ての人ではないという事です。

それから蛇足ですが、単にUS,UK、または他のヨーロッパの国でもそうですがかなりの割合で現地の言葉を話さない移民が多いです。
検索件数はそれも関係あるかもしれません。
それではまた

訂正

訂正です。

修学期間よりもその後の人生の方が...



覆い ではなくて 多い

でした。
失礼しました。

はじめまして・・・

はじめまして・・・
小5の緘黙娘がおります。
数ヶ月 ネット落ちしていたのですが 最近 復帰しました。
(時間を捻出できず 自分のブログは 閉鎖しましたが)
すごいですね! 最近の富氏さんや 弥生桜さんのご活躍! 場面緘黙の知名度が ぐんと上がってるような気がします。

本日 資料の方 プリントアウトさせてもらいました。
ありがとうございます。
じっくり 時間をかけて 読ませてもらって 考えたいと思っております。

ところで 私は 日本の場面緘黙の需要が多いのは 先生方が熱心でいらっしゃるからだと思います。
もちろん 中には 知らない先生も いらっしゃるとは 思いますが・・・
少なくとも うちの娘を今まで 受け持った先生方は 熱心に 研究してくださってたようです。
実際 緘黙児の親は 自分の子供がそうであるとは 知らない方が 多いものです。
私も そうでしたから・・・(笑)

では また お邪魔させてもらいます。

のひめさんへ

のひめさん、はじめまして
中3の息子がいます。
このブログの資料や、場面緘黙症Journal掲示板からの情報を元に、中3の息子が少しでも学校で話せるようにならないかと日々格闘している者です。

地域によって、先生たちの考え方にもかなり差があるような印象があります。のひめさんの学校の先生は場面緘黙をよく研究されているとのことですが、もしよろしければ、学校での取り組みなどを、掲示板のほうで紹介していただけませんでしょうか。よろしくお願いします。

gigiさん、コメントありがとうございます。

gigiさん、はじめまして。

なるほど、海外にはそういう事情があったのですね。勉強になりました。種まきを重視というのは、なかなか経済的な考え方です。アメリカの「メンタルヘルス市場」「緘黙児支援市場」は、どのくらいの規模になるのでしょうね。

ただ、日本もこれだけ人口が多い国ですから、緘黙児の数も少なくないはずで、緘黙児の支援や治療をビジネスとして考える人がいてもいいのにとは思います。

gigiさんのコメントを読んで、日本には心の問題を専門家に診てもらうという土壌がもしかするとあまりないのかもしれないと考えました。詳しい事情はよく分からないのですが。

>それから蛇足ですが、単にUS,UK、または他のヨーロッパの国でもそうですがかなりの割合で現地の言葉を話さない移民が多いです。

なるほど、うっかりしていました。そこは割り引いて考えなければなりません。

のひめさん、コメントありがとうございます。

のひめさん、はじめまして。どこかでお聞きしたことがあるお名前だと思いましたが、ブログを持っておられたんですね。

ブログでこういう情報を発信したのは私よりも弥生桜さんが先ですし、資料は翻訳チームの方が訳されているので、私がやっていることは些細なことです。資料のプリントアウト、大歓迎です。

>ところで 私は 日本の場面緘黙の需要が多いのは 先生方が熱心でいらっしゃるからだと思います。

なるほど、そうかもしれません。地域にもよるのかもしれませんが、このブログのコメント欄でも、緘黙児の指導に熱心な先生方のお話をいただくことがあります。のひめさんが、熱心な先生と出会うことができて、よかったです。

緘黙症に関する言葉の検索回数は、ここのところ増えているようです。

[2006年4月調査]

緘黙 1,168回/月
場面緘黙 1,060回/月
緘黙症 980回/月
場面緘黙症 615回/月
選択性緘黙 160回/月

[2006年9月調査]

緘黙 3,753回/月
場面緘黙 1,303回/月
場面緘黙症 884回/月
緘黙症 868回/月
選択性緘黙 265回/月

(無料登録ドットコム「キーワードアドバイスツールプラス」より)

こんばんは

富氏様ご返信ありがとうございます。
送信して読み返してみたらなんかとっても偉そうな響きになってて、もしそう読みとれたのならすいません。

>緘黙児の支援や治療をビジネスとして考える人がいてもいいのにとは思います。

多分これについては医療保険制度の違いがあるからだと思います。

>日本には心の問題を専門家に診てもらうという土壌がもしかするとあまりないのかもしれないと考えました。

確かにアメリカ映画などを観るとよく精神分析医を訪れるシーンがありますね。
きっとアメリカでは緘黙というよりメンタルヘルス自体がかなり大きなビジネスなのだと思います。

海外といっても色々ですものね。
オーストラリア在住の私から見れば日本の学校の通級システムや言葉の教室が羨ましいです。

ではこの辺で





gigiさんへ

>送信して読み返してみたらなんかとっても偉そうな響きになってて、もしそう読みとれたのならすいません。

いえ、そんなことはありませんでしたよ。

日本で精神科や心療内科に行くというのは、偏見があって抵抗を感じる人も少なくありません。薬にしても、詳しい事情は分かりませんが、プロザックなど厚労省の認可が下りないものが多いと私は感じています。

>オーストラリア在住の私から見れば日本の学校の通級システムや言葉の教室が羨ましいです。

なるほど、そういうものですか。どの国でも子どもたちが必要なサポートをできるだけを受けられる日が来ることを願ってやみません。

色々勉強になりました。コメントありがとうございました。

みちさんへ

富氏さん ごめんなさい みちさんに コメントするのに 方法がわからなくて こちらに コメントさせてもらいます。

みちさん はじめまして・・・
中3の緘黙ボーイが いらっしゃるんですね。
胸中 お察しいたします。

確かに 今までの先生方 熱心に研究してくださってるとコメントしたのですが
具体的に 学校の取り組み云々と言われますと トピックスを立てるほど すばらしいものでは ありません。

ネットで 検索をして 熱心に研究して 娘の気持ちを理解しようとしてくださる先生がいらしたという意味であります。 
誤解が生じるコメントだったようで 申し訳ありません。

掲示板の方は 私も 読ませてもらって 参考にさせてもらっています。
それに 実をいうと 私 トピックスを立てる勇気がなくて・・・(笑)
レスするのは 得意なんですけど・・・

みちさん 
お互い 長い道のりですが いつか来る日を信じて 頑張りましょう (*^_^*) 
これからも よろしく お願いします。



のひめさんへ

コメントありがとうございます。こちらこそよろしくお願いしますね。

実は私もトピックスを立てる勇気がなくて、いつも人のトピックに割り込んでます。そのうちに・・・とは思ってますけど。

息子の状態は一進一退でなかなか思うようにはいきませんが、気長にやっていきたいと思っています。



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