場面緘黙症に関する専門書といえば、日本では『場面緘黙児の心理と指導』が定評があります。しかし、この本は1994年5月の発売であり、10年以上前のものです。少し古い感が否めません。
今回ご紹介しますのは、2005年8月に発売されたばかりの緘黙本です。引用されている研究成果も、過去10年以内の新しいものばかりです。その本は、これです!
Helping Your Child With Selective Mutism: Practical Steps to Overcome a Fear of Speaking日本の本ではありません。ただ、この本の評価はすこぶる高く、無視できません。アメリカ Amazon.com におきまして、6人のカスタマーがこの本を評価しましたが、
全員最高ランクである5つ星の評価を与えています。イギリスAmazon.co.uk でも、1人のカスタマーが評価し、やはり5つ星を与えています。
日本でも、弥生桜さんのブログ「ほんとうは暖かい光が好き」で、この本が取り上げられています。この本を日本で紹介したのは、少なくともネット上では、おそらく弥生桜さんが最初でしょう。
「場面緘黙症の研究成果広がる!」(クリックで弥生桜さんのブログに移動します)
私もこの本をまだざっと読んだだけなのですが、大変面白い内容でした。読んで考えたところ、感じたところを私なりの視点で書いてみたいと思います。
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■ 富氏よ、まず書名を訳してくれ。
『あなたの場面緘黙児を救う:話すことへの恐怖を克服するための実践的なステップ』
(訳の品質は保証しません)
■ 著者は誰?
★ Angela E., Ph.D. Mcholm
★ Charles E., Ph.D. Cunningham
★ Melanie K. Vanier
お三方とも、カナダにある McMaster 小児科医院に関係する人々です。
一番上の "Angela E., Ph.D. Mcholm" という人は、McMaster 小児科医院 で "director of the Selective Mutism Service" という役職に就いています。この役職、何と訳せばいいのか分からないのですが、おそらく同病院の場面緘黙症担当の責任者ということでしょう。よく分かりませんが、 "Selective Mutism Service" という、緘黙症の専用外来のようなものがあるようです。
ちなみに McHolm 医師は、同著について、Psychjourney というウェブサイトから30分以上にわたってインタビューを受けており、その音声が同サイトでMP3形式で公開されています。
■ 本の内容は?
書名の通り、場面緘黙児を救うための実践的な方法が紹介されています。
最初の35ページほどが場面緘黙症全般の説明で、残りの135ページほどが、緘黙児に対する対処等の説明です。保護者向けに書かれた、一般向けの読みやすい本です。
■ 何か、本を読んで思ったところを述べよ。
緘黙児に対する対処法が、ここまでするか、というぐらいまでこと細かく具体的に説明されており、驚き、というよりは、戸惑いました。緘黙児を助けるためにここまでするのか、と思うほど徹底的に書かれているのです。例えば、緘黙児が教室で快適に過ごせるような、理想的な座席の配置まで具体的に説明されています。
こういった具体的なノウハウが100ページ以上にもわたって説明されていることそのものも、驚きです。これほどまでに豊富なノウハウの蓄積がなされていたとは、恥ずかしながら知りませんでした。
それから、場面緘黙症全般に関する説明のところで、私が考えていたことと違うことが書かれており、どう受け止めてよいか戸惑いました。例えば、緘黙児は友達を作るし、いじめられることも多くはないというようなことが書かれています。私自身の経験や、緘黙サイトを見て回って考えていたことと正反対ですが、これは最近のちゃんとした研究で分かったことなのだそうです。
ただ、場面緘黙症についてはまだまだ分からないことが多いことは英語圏でも変わらず、今後の研究の進展が待たれます。
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いろいろ戸惑いましたが、ためになりそうな本で、大変気に入りました。今後、このブログを書く上での教科書にしたいと思います。
英語に関心のある方は、チャレンジしてみるのもいいかもしれません。高校卒業レベルの英文で、洋書としては比較的読みやすい部類に入るのではないかと思います。Amazon.co.jp で1,500円ほどで買うことができます。
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早速お邪魔します。緘黙関連情報楽しみにしてますね。
この本、とても興味深いです。
英語は学生時代すごく勉強してて、留学したいと考えていたほどです。
でも結婚する事になって断念してしまいました(涙)。
今はすっかり英語とは離れた生活をしていますが、
こんな私でも読めそうかな(笑)?ちょっとチャレンジしたくなりました。
[2006/01/14 20:11]
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第1号の書きこみ、大変嬉しいです。(^-^)緘黙に特化したブログの利点をいろいろ生かしていきたいと考えています。
>英語は学生時代すごく勉強してて、留学したいと考えていたほどです。
>でも結婚する事になって断念してしまいました(涙)。
野ウサギ。さんに、そういう時期があったとは!ちょっとビックリです。
洋書は、英語好きや学生、仕事で英語を使う人、研究者、あるいは私のような暇人以外には、あまりお勧めできません。(^_^; ただ、この本はわりと読みやすいです。もともと一般向けに書かれた本で、専門用語も少ないですし、知識人向けのような難解な表現もなく、素直な英文で書かれています。
大学入試センター試験の長文読解問題のレベルより、やや難しいぐらいでしょうかね…?
[2006/01/15 08:29]
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富氏さん、こんにちは。
野ウサギ。さんのところでお名前を拝見して、時々ブログにお邪魔しておりました。
緘黙のカテゴリが独立されたということで、おめでとうございます!
私も場面緘黙経験者ですが、緘黙症に関しては素人に近いので、こちらで少しずつ情報を得られたら嬉しいなと思っています。
時々お邪魔すると思いますが、よろしくお願いします。
[2006/01/17 17:25]
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富氏さん、こんにちは。
トラックバックどうもありがとうございます。
実は2ヶ月も前に紹介しておきながら、自分は読了していません(汗)。
ちょこちょこと読んでいるんですけど、本当に細かいことまでいろいろ指導してますよね。
海外ではこんなにも緘黙について実践的な経験と知識が蓄積されて公共に発信されている…日本とはたいへんな違いです。せめて翻訳書を出してもらえればとても役に立つと思うんですが…
僕のほうでもまた機会があったら読んだ感想アップできればと思います。
それではまたお邪魔します。
[2006/01/18 20:35]
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るいさん、コメントありがとうございます。私も野ウサギ。さんのブログを通じて、お名前とブログを拝見しております。
緘黙症に関しては私も専門家ではなく、勉強中の身ですが、情報の少ない中、少しでも何かお役に立てたらと考えています。
特に私は英語が好きなもので(下手の横好きですが…)日本語圏にはない情報から緘黙症について研究し、それを何らかのかたちで生かしていけたら、と思っています。
残念なのは、私のPCが突然故障してしまい、現在更新できないことです(このコメントは携帯から投稿しています)。復旧には数週間〜1ヶ月後ぐらいかかることが予想されますが、復旧後は再び鋭意更新いたしますので、そのときはよろしくお願いいたします。
[2006/01/19 00:31]
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るいさん、コメントありがとうございます。私も野ウサギ。さんのブログを通じて、お名前とブログを拝見しております。
緘黙症に関しては私も専門家ではなく、勉強中の身ですが、情報の少ない中、少しでも何かお役に立てたらと考えています。
特に私は英語が好きなもので(下手の横好きですが…)日本語圏にはない情報から緘黙症について研究し、それを何らかのかたちで生かしていけたら、と思っています。
残念なのは、私のPCが突然故障してしまい、現在更新できないことです(このコメントは携帯から投稿しています)。復旧には数週間〜1ヶ月後ぐらいかかることが予想されますが、復旧後は再び鋭意更新いたしますので、そのときはよろしくお願いいたします。
[2006/01/19 00:31]
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弥生桜さん、コメントありがとうございます。
この本は、弥生桜さんのブログで知りました。良書を紹介されたことに、感謝いたしております。
この本には役立つことがたくさん書かれており、内容を翻訳して紹介したいほどです(もちろん、そんなことはできませんが)。
本を読んで気になったのは、引用されている緘黙関連の学術文献に、日本人によるものが1つもなかったことです。本の最後にある References に、日本人研究者らしい名前が見つかりません。洋書だからかもしれませんが、もしかすると日本では緘黙症の研究は遅れているのではないかと心配になります。
あいにくPCが故障してしまい、ブログを思うように更新できなくなってしまいました。復旧し次第、更新を再開いたしますので、またそのときはよろしくお願いいたします。
[2006/01/19 00:35]
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興味深いので、私のblogからリンクさせていただいてもよろしいでしょうか?私の方はかなりくだらないのではないか?と思わせるblogとなってしまっていて…ちょっと釣り合いが取れない感がありますが、ぜひお願いします。
恥ずかしながら、寡黙症は初めて聞いた言葉でした。これからチョコチョコ読ませていただきたいと考えております。
[2006/01/20 12:54]
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NANAさん、はじめまして。
現在私のPCが故障中で、あいにくNANAさんのブログを拝見することができないのですが、いずれにせよ、このブログはリンクフリーなので、リンクは歓迎いたしております。
更新は、PCが復旧し次第、行います。しばらく更新が滞ることになりますが、御了承ください。
[2006/01/20 23:34]
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ご丁寧なお返事をありがとうございます。
『マナー』という言葉が頭をよぎりました。いつか?わたくしの方をチラッ?とご覧いただけるお分かりになるかもしれませんが…、この『マナー』。わたし少々かける嫌いがあると思います。
こちらから学ぶ事は多そうです。どうかよろしくお願いします。
[2006/01/21 08:32]
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富司さん初めまして。kitaと申します。高校の教員です。みるもさんのブログのリンクからこちらにうかがいました。
以前僕の教えた生徒の中に、場面緘黙症と思われる生徒が何人かいて、その都度対応に苦慮した経験があります。ですから、富司さんのブログをとても興味ぶかく拝見しています。とても具体的でわかりやすく、勉強になります。これからもよろしくお願いします。
[2006/09/14 00:34]
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kitaさん、コメントありがとうございます。みるもさんのブログでお名前は拝見していました。
私は児童心理の専門家でも何でもない素人ですので、内容には誤りがあるかもしれません。何かのご参考になれば幸いです。
[2006/09/14 18:55]
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