場面緘黙症を不安障害として理解するために

2006年09月13日(水曜日)

場面緘黙症理解のための資料第4弾「場面緘黙症を不安障害として理解するために」です!

資料No.4も、エリザ.シポンブラム先生によるものです。

今回は、場面緘黙児の査定・評価・治療をする際にとても重要となる「コミュニケーションにおける安心感尺度」(SM-SCCS)のお話です。

翻訳は、壱さんが担当されました。壱さんは大学生で、中学の頃に場面緘黙症の症状があったそうです。えいっと勇気を出して大学では「点訳サークル」に所属。慣れるまでは大変だったそうですが、今はすっかりサークルにもなじんで、企画の責任者もされているそうです。

原文に2カ所ミスがあるように思ったので、SMJ翻訳チームからシポンブラム先生にメールで質問しました。

翻訳した資料はSMartセンターにお送りしています。今後も、翻訳チームで少しずつ資料を翻訳し、拙ブログに掲載していければと考えています。なおチームで目を通しましたが、誤訳や誤字脱字が見つかりましたら、ぜひお知らせ下さい。その都度検討し、更新いたします。

■ Knet翻訳チーム メンバー募集!

今回、いっしょに翻訳作業をやりたい方を、若干名募集します。

Knet翻訳チーム掲示板(リンク切れ) こちらの掲示板にアクセスされた後、ユーザー登録を行い、私にご一報ください。私が指定した登録ユーザーのみ、掲示板の記事を閲覧できるようになっています。登録にはメールアドレスが必要です。

英語が得意な方、得意というほどではないけれど協力したいという方、翻訳の時間はとれないけど誤訳チェックだけならできそうと言う方も、ぜひ声をおかけ下さい!

■ 上の画像をクリック!

選択場面が表示されます。資料No.4の「場面緘黙症を不安障害として理解するために」を選んでください。

■ ダウンロード

[html] [印刷用] のどちらかをクリックしてください。

htmlは、Internet Explorer などブラウザで見ることができます。そのまま印刷することもできます。無料サーバーを使っている関係で、ページの末尾に小さな広告が挿入されています。

印刷用は、リッチテキスト形式です。Windows のワードパッドや、Word、一太郎で閲覧することができます。もちろん、印刷可能です。

■ 内容の要約
 

私たちは緘黙児が「話さないこと」に注目しがちですが、「場面緘黙症」を、コミュニケーションにおける「不安」の問題として捉えることが大切です。

このことを理解していないために、先生の中には「友達と話せるのに、先生の質問には答えないとはけしからん!」と、緘黙児を「反抗的」「挑戦的」と考えてしまう人もいます。

本文ではSMartセンター(アメリカの場面緘黙症不安研究治療センター)が行っている治療のおおまかな流れを説明してあります。

(1)緘黙児の「不安」の程度を示すためにSM-SCCSという尺度を用います。本文でSM-SCCSについて説明があります。
(2)緘黙児は、そこにいる人や周りの状況(場所・活動)で、不安の水準が変化します。様々な社会的状況で、SM-SCCSのどのステージ(段階)かを判断します。本文にその例が示されています。
(3)次の目標をどこに設定するか決めて取り組んでいきます。非言語的コミュニケーションから言語的コミュニケーションに進む時、「言葉の橋渡し役 verbal intermediary」を用いて進んでいくことが多いです。本文では「言葉の橋渡し役」について説明があります。

>> 本文を読む
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■ 著者

E.シポンブラム博士 著
場面緘黙症不安研究治療センター(SMartセンター)代表・所長
場面緘黙症グループ小児期不安ネットワーク
(SMG~CAN)最高責任者・医学管理責任者

フィラデルフィア オステパシー医療大学 家庭医学・心理学 臨床助教授

[著書]

★ Ideal Classroom Setting for the Selectively Mute Child
★ Easing School Jitters for the Selectively Child
★ Understanding Katie
★ Supplement Treatment Guide to Understanding Katie

アメリカで場面緘黙症の研究というと、この方でしょう! Time や New York Times、ABC newsなど、アメリカの大手メディアが場面緘黙症を取り上げるときは、必ずと言っていいほど彼女が取材されます。

シポンブラム先生の姿が見たい方はこちらのABCニュースのビデオをクリックすると、今年5月27日放映のABCニュースが見られます。
http://abcnews.go.com/GMA/Americanfamily/story?id=1770308&page=1

先生はオステパシーのDO (整骨医学外科学博士)なのですが、お子さんのソフィアちゃんが場面緘黙児だったことから人生が変わります。あちこちの専門家から誤った診断を受け、よい治療法が示されなかったことから、仕事を辞めて母親として子どもさんのために場面緘黙症の情報収集を始め、それから「場面緘黙症」の研究と治療に取り組まれることになります。 お若いときの先生とソフィアちゃんを見たい方はこちらをクリック
http://selectivemutismcenter.org/personalstory.htm

■ この資料について

この資料は、場面緘黙症不安研究治療センター(SMartセンター) サイト内にある Handouts! を翻訳したものです。英語版も、見た人がプリントアウトして、誰かに情報を広める形式になっています。

場面緘黙症不安研究治療センター(SMartセンター)はシポンブラム先生が設立したもので、場面緘黙症で悩む子どもたちの診察や研究、場面緘黙症の認知向上のための活動等に取り組んでいます。

翻訳の掲載の許可については、このサイトの常連さんでいらっしゃるけいこさんが、シポンブラム先生にメールを通して直接許可をとりました。日本の実情に合わせて、一部削除したり、部分掲載したりする許可もいただいています。場面緘黙症Journalについても、先生にご紹介しました。

場面緘黙症について口頭で説明して理解を得るのはうまくいかないこともあるかもしれません。この資料がお役に立つことができれば幸いです。

(今回の記事は、けいこさんと相談の上まとめました)