保育園・幼稚園の先生方向けの資料を作りました!

2006年11月15日(水曜日)

場面緘黙児に必要な新学年への準備!場面緘黙症の資料No.8

「声が出にくい子ども達に支援を!(園提出用)」です!

保育園・幼稚園の先生方を対象とした資料ですが、場面緘黙症に関心のある方にはどなたにとっても参考になるでしょう。

今回は、イギリスの文献をもとにした初めての資料になります!イギリスの場面緘黙症サポートグループ場面緘黙症情報研究協会(SMIRA)、スマイラの資料を基礎にしています。

イギリスにおいて蓄積されてきたノウハウを凝縮し、場面緘黙児への適切な対応の仕方をコンパクトにまとめた、優れた資料です!日本にはない、新しい文献を参考に作成されています。

内容は、早期の対応のための具体的な支援方法が中心です。早期対応はとても重要です。しかし、幼児期に場面緘黙症かどうかの診断がすぐにつかないことも多く、対応が遅れがちです。そのため、この資料は、「場面緘黙症」の子どもだけでなく、不安な出来事がきっかけで場面緘黙症になりやすい、大人しい子どもにも適用できる内容になっています。

■ 謝辞

SMIRAのサイトhttp://groups.yahoo.com/group/smiratalk/のFilesの翻訳許可(一部)を得るために、ロンドンにお住まいのみくさんがSMIRAと交渉してくださいました。みくさん、ありがとうございました。

イギリスではスピーチセラピストのマギー・ジョンソンさんが、緘黙治療の第一人者として知られています。彼女は The Selective Mutism Resource Manual という本を、もうひとりの専門家と共著していて、これがイギリスの緘黙治療のバイブルと呼ばれています。参考文献の中のSMIRAのHandoutは、この本からの抜粋になっています。このHandoutは当ブログで翻訳しアップする予定です。

SMIRAの資料を日本語に翻訳するに当たって、SMIRAの方が出版元のスピーチマーク社に許可を得てくださいました 御礼を申し上げます。

そして、資料を作成するにあたって、場面緘黙症Journal掲示板によく来られている方々にもご意見をいただきました。ありがとうございました!

■ 内容(一部)

(1)どうして?

 子どもたちの中には変化に非常に敏感な子がいて、新しい集団やなれない課題に出会うと「不安」のために、黙り込んでしまうというパターンを身につけてしまう子どもがいるのです。…
 
(2)発語を期待しない!支援を十分にしましょう!

 目標は「話す」ことではなく、「不安を減らす」「自信をつける」「人との交流体験を持つ」ことです。 …

(3)先生方に提案します

 1)名前を呼んで返事ができないときは、言葉以外の方法、例えば「にこにこ顔」「うなづく」「先生の方を向く」「手を挙げる」などで、返事をすることを認めます。また、クラス全員に、言葉で返事するのではなく、動作をつけて「動物の鳴き声」をさせて出欠をとるなど工夫をするとうまくいくことがあります。…

(4)保護者の皆さんに提案します

 1)話すことを強制したり、保護者が発話を期待したりすると、子どもにはプレッシャーになり逆効果です。帰宅後「今日はお友達とお話したの?」「誰と遊んだの?」と保護者がきくことが、子どもにとってプレッシャーになっていませんか。「話す」ことばかり注目せず、子どもの全体を見てあげてください。 …

>> 本文を読む
* * * * * * * * * *

■ この資料について

この資料は、SMIRAの資料の”Speaking out-preschool version”を基礎にしています。主にイギリスのSMIRAの資料とアメリカのSMartセンターの資料を参考に、日本の現状を考えてまとめました。

SMIRAは、場面緘黙症に関する情報提供や研究を行なう、イギリスに拠点を置いたサポートグループで、場面緘黙症に取り組む保護者、子どもたち、専門家のための団体です。

SMIRAの治療方法は、SMartセンターの治療方法と、技法には異なる点もあります。しかし、どちらも行動療法を基礎にしていて、基本的なところは似ています。

今後も、翻訳チームで少しずつ資料を翻訳し、拙ブログに掲載していければと考えています。なおチームで目を通しましたが、誤訳や誤字脱字が見つかりましたら、ぜひお知らせ下さい。その都度検討し、更新いたします。

■ Knet翻訳チーム メンバー募集!

引き続き、いっしょに翻訳を希望される方を若干名募集します。

Knet翻訳チーム掲示板(リンク切れ)こちらの掲示板にアクセスされた後、ユーザー登録を行い、私にご一報ください。私が指定した登録ユーザーのみ、掲示板の記事を閲覧できるようになっています。登録にはメールアドレスが必要です。

英語が得意な方、得意というほどではないけれど協力したいという方、翻訳の時間はとれないけど誤訳チェックだけならできそうと言う方も、ぜひ声をおかけ下さい!

(今回の記事は、けいこさんと相談の上まとめました)

参考文献

◆SMIRA Talk Group "Speaking out preshool version" http://groups.yahoo.com/group/smiratalk/
◆SMIRA Talk Group Handout2・3・4 http://groups.yahoo.com/group/smiratalk/
(Reproduced with permission from The Selective Mutism Resource Manual, Maggie Johnson & Alison Wintgens, 2001, Speechmark, Bicester.)
◆Alice Sluckin, "Selective Mutism" Nursery World, 17 February 2005. 
http://www.literacytrust.org.uk/talktoyourbaby/SLDs.html#mute
◆Elisa Shipon-Blum "Understanding Selective Mutism"他 Handouts 
SMart center http://www.selectivemutismcenter.org/handouts.htm
◆Angela E.McHolm ,PH.D.,Charles E.Cunningham,PH.D.,Melanie K.Vanier,MA
"Helping Your Child with Selective Mutism",New Harbinger Publications,inc