石川百合子さんと麻利さんの共著『
負けたらあかん!』をようやく入手しました。およそ200ページの内容でしたが、話に引き込まれ、一気に読み終えてしまいました。
内容は、場面緘黙症を克服した麻利さんと、そのお母さんの百合子さんの手記です。
同種のものに、さくらかよさんの『
君の隣に―緘黙という贈り物』という本もあります。こうした体験記は最近はブログでも活発ですが、これは海外にはない、日本の緘黙界(変な言葉…)の特徴だと思います。
自分の体験と比べながら読んでいましたが、場面緘黙症もやはり症状はそれぞれで、また症状に対する周りの人の反応も様々なのだと改めて考えさせられました。
このお話で特徴的だと思ったのは、麻利さんに対するお母さんの深い理解と強い支えがあったことです。一方、学校では無理解な先生や子どもたちも多く、「百合子さん・麻利さん VS 学校」という図式がわりとはっきりしていたように思います。
私の場合と逆です。
* * * * * * * * * *
それから、この本の中には「人権」「権利」という言葉が繰り返し出てくるのもポイントです。
場面緘黙児にも人権があると言われると、心強く感じられます。学校が場面緘黙児をないがしろにすると、「子どもには教育を受ける権利がある」と主張する保護者がいても、もっとものように思えます。
私も小学6年の社会科の授業で、自分にも基本的人権が尊重されると教わったときは、ずいぶんと感動したものです。それまで私は駄目人間で、生きている値打ちもないと信じていたのですから。
そういうわけで、私は当時人権かぶれになって、「私たち子どもにも人権があるんだ」「いじめで子どもの人権が踏みにじられるのはいかんことだ」云々と母に話していたのですが、母の反応は
「何が人権だ、アホか」でした。(>_<)
手記は、麻利さんが場面緘黙症を高校生の頃に克服し、就職もできて、めでたしめでたしで終わっています。ただ、後遺症や二次障害のようなものは残らなかったのだろうか、そこが気になりました。
場面緘黙症の親子の手記とあって、場面緘黙症で苦しんでいる人も保護者の方にもおすすめできる本です。
PS 場面緘黙症は自閉症の一種というようなことが書かれてありますが、違うのではないと思います。大学図書館データベース Webcat でも、この本が件名「自閉症」で登録されていて、困ったものです。
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この本の中に「ヘレン・ケラーを読んで」という麻利さんの感想文がありますね。
「私も、サリバン先生が欲しいです。」と締めくくられています。
実は去年、息子が一番しんどかった9月最初に息子がこの本を読んで、と私に持ってきました。(夜の読み聞かせの時間です)
息子は本の内容を知って持ってきたのかどうかは知りません。
息子は神妙な顔でじっとお話を聞いていました。
読み終わっても何も話しませんでした。だまったまま。私は、話せるようになってよかったね〜だけ言いました。
その日はなかなか息子は寝付けなかったようです。
あの時、息子は何を思ったのかいつか聞ける日がきたらなと思っています。
富重さんは、ヘレン・ケラーを読んだときどんなだったのでしょう?
もし、差し支えなければ、教えてください。
[2007/05/21 08:33]
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私の場合、緘黙になったのは、ヘレン・ケラーを読んだ後でした。
麻利さんと違って、ヘレン・ケラーと自分を重ね合わせたことはありません。ヘレン・ケラーというと三重苦ですが、私の場合は手に文字を書いたとか、水のエピソードとか、特に目が見えなかった人というイメージが強かったからでしょう。
また、サリバン先生のような、伴走してくださる方が欲しいと考えたこともありません。自分が話せないのは性格の問題であり、あくまで私自身の力でなんとかしなければならないと思っていたからです。
本の読み聞かせですか。いいですね。(^-^)
[2007/05/21 17:23]
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子ころの頃はそんなこと考えてなかったけど
今考えると子どもの時に適格な助言をくれる
ブレーンが欲しかったですね。
どんなに辛くても誰にも相談することもできず
僕は一人でずっと苦しんでいましたから。
それはともかくこの2冊の本、読んだこと無いので
読んでみたいですね。
[2007/05/25 21:14]
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場面緘黙症の認知度が低いために、適切な助言を受けていない緘黙の子どもたちがたくさんいるものと思われます。
子どもの頃にブレーンのような人と巡り会えていれば、私の人生も変わったかもしれないなと思うことがあります。
[2007/05/26 07:59]
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