[緘黙] 私をいじめた、やんちゃ坊主 [ストーリー]

2009年02月03日(火曜日)

緘黙ストーリー、中学生編の第14回です。通算第41話をお届けします。

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演歌の話はこのぐらいにして(本当はもっと続けたいのですが…)、再び学校の話に戻ります。

中学2年のクラスでは、私に友達はいませんでした。ですが、親しくしてくれたクラスメイトはいて、特にNさんを中心とする、クラスで最も目立つ女子グループは、私のことを「カワイイ」と言って、ベタベタしてきました(※私は男です)。中でも、陸上部のRさんはとても仲良くしてくれました。

と、ここまではお話しました。

彼女たちは、このクラスで最も深く私に関わった女子たちでした。一方、男子で最も深く関わったのが、今回お話しするS君です。彼も、やはりクラスで特に目立つ生徒でした。目立つ生徒ばかりに囲まれたおかげで、私は極端に引っ込み思案であったにもかかわらず、クラスでもかなり注目される存在になってしまいました。

弱ったことに、このS君は、いじめっ子でした。

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■ クラス一のやんちゃ坊主

S君は、クラスでも一番のやんちゃ坊主でした。いつも騒いでいて、時に跳んだり跳ねたりしていました。掃除の時間は一番のサボり魔で、いつも真面目に掃除をする私とは対照的でした。しかし、そうした言動に似合わず彼は勉強が得意で、テストではたびたび私より良い点数をとって、私を悔しがらせていました。

彼が私に対して行った所業は、いじめというより、からかいに近かったです。その詳しい内容はあまり覚えていないのですが、私の筆箱を隠したり、私の机の上に給食の牛乳をこぼしたりと、小学生みたいなことをやっていました。

このいじめに対し、たまに陸上部のRさんが「ヒロシいじめちゃだめや~ん」と間に入ることがあったのですが、他にクラスで私をかばう人は特にいませんでした。

私はいつもS君に嫌な目に遭わされ、しかも緘黙ゆえに当然抵抗できず、さらにはほとんど誰にもかばってもらえなくて、陰鬱な気分で学校生活を送ることが少し多くなりました。ですが、いじめの内容が内容でしたので、そこまで深刻には悩みませんでした。

[参考・富条の被いじめ歴]

○ 小1~小4 → いじめられる、小4が最悪、小4で緘黙になる(遅い)
○ 小5~中1 → ほとんどいじめを受けなかった
○ 中2 → いじめ復活

※ 緘黙になってからは、案外いじめられていません。

■ S君も、Nさんたちも、緘黙の男が面白かったのでは

このように私をいじめたS君でしたが、もしかすると彼の言動は、Nさんを中心とする女子グループと根は同じではないかと私には思われました。

NさんたちにしてもS君にしても、学校で緘黙し、極端に引っ込み思案だった私のことが面白くて仕方がなかったのでしょう。その気持ちを、女の子であるNさんたちは、私のことを「カワイイ」と言ったり、私に仲良くしようとしたりして表したのに対して、男の子であるS君は、私をいじめたり少々攻撃的な行動をとったりすることで表したのではないかと私は解釈していました。

■ その他のクラスメイト

以上は、私に特に深く関わったクラスメイトのお話でした。

では他のクラスメイトはどうだったのかというと、私に好意的か、もしくは無関心か、どちらかでした。

そういえば、一人不思議な女子生徒がいました。彼女はひょんなきっかけで私に親しく接してくれるようになったのですが、ある日「富条君は、女の子だもんねー♪」という、意味の分からないことを言っていました。別の日には、彼女は私の髪をいじって、女の子みたいな髪型にしようとしていました。あれはいったい何だったのでしょう。

■ むすび

このクラスでは私に好意的な生徒が多く、S君のいじめを除けば、私はクラスメイトとの関係で問題を感じることはありませんでした。クラスでは誰も「緘黙」なんて知らなかったのでしょうが、みな私のことを理解してくれていました。クラスメイトは、相変わらず私のことを、真面目で勉強のできる生徒と見ていました。

次回は、緘黙ストーリー・中2編の最終回として、担任の先生についてお話しようと思います。この先生、とても恐い先生でした。ただでさえ緊張していた私が、果たしてこの先生のもとでうまくやっていくことができたのでしょうか。

[続きの話]

[緘黙] ただでさえ緊張するのに、先生が怖すぎ [ストーリー]

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