[緘黙] ただでさえ緊張するのに、先生が怖すぎ [ストーリー]

2009年03月03日(火曜日)

緘黙ストーリー、中学生編の第15回です。通算第42話をお届けします。

中学2年生編の最後は、担任の先生について書こうと思います。

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■ 恐怖のあまり、中2の初日におなかを壊す

中学2年1学期の始業式の日、私は恐怖のあまり、おなかを壊してしまいました。

なぜなら、新しく決まった担任の先生が、学年で最も怖い男性教諭だったからです。この先生のもとで1年間やっていくなど、ただでさえ不安がちな私にとって、恐ろしくて仕方がないことでした。先生の担当教科は体育だったので、緘黙で引っ込み思案の私などは「軟弱者」としてターゲットにされ、体罰を含めてきつい指導を受けるのではないかとか、そんな不安でいっぱいでした。

私はおなかが痛いのが我慢できなくて、先生に申し出て、トイレに行きました。皆が始業式で校長先生の話等を聞いていた最中、私はトイレにいたのです。情けない思いをしました。

それにしても、場面緘黙症(自己診断ですが)の私が、よくぞ「トイレに行きたい」と申し出ることができたなと思います。相当勇気を振り絞ったのでしょうが、この頃には緘黙症状がやや改善していたのでしょう。小学4年で緘黙になって以来、症状はゆっくりではあるものの着実に良くなっていたのだろうと思います。

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■ 生徒指導に熱心な怖い先生、体罰も

この先生は生徒指導に熱心だったのですが、それだけに、生徒からは時に恐れられたり反発を受けたりしていました。

先生は通常の生徒指導の中で(軽い)体罰をも行う、当時のこの学校では珍しい先生でした。例えばクラスで騒動が起きると、「連帯責任」としてクラスの生徒全員を整列させ、皆のお尻をバットで叩いていました。当然私も「連帯責任」で何度も叩かれました。私は男だったからまだしも、一緒に叩かれた女子には同情していました。

厳しい生徒指導に、Nさん陸上部のRさんなど、クラスでも一番活発な女子グループはよく反発していました。ただし、私と出席番号が同じだったSさんは例外で、先生には反発せず、先生への不平不満も全く言いませんでした(私の知る限り)。彼女はやや大人しくて寡黙な人でしたが、私には何を考えているか分からず、不思議でした。

※ 今回は中2編の最終回なので、これまでのキャラが総登場です!

■ 体育係になり、先生のお世話をする

私は先生のことをとても苦手にしていたのですが、妙なことに私は中2の前期に体育係になり(前述の通り、先生は体育教師)、先生のお世話をしています。

どうして体育係になったのか、よく覚えていません。はっきり覚えていることは、もともと私は社会係になりたかったのに、やんちゃ坊主のS君にとられてしまい、それ以外の係を選ばざるを得なかったことです。

もしかすると、苦手な先生だったからこそ、逆に体育係になり、苦手意識を克服しようと考えたのかもしれません。

いずれにせよ、これで先生に特に名前を覚えていただくことになりました。

■ 先生と仲良くやっていく

私は場面緘黙症とあって、学校ではとても大人しく、悪さ一つしない(できない)生徒でした。加えて、真面目で勉強ができるというイメージで通っていたので(本当にそうかどうかはともかく)、先生に目をつけられることはなく、逆に優等生として見られるようになりました。

私は学校で緘黙していましたが、そのことについて先生が責めることもありませんでした。ただし、先生が緘黙のことを理解されていたかどうかは定かではありません。

怖い先生でしたが、私のような緘黙で引っ込み思案な生徒の根性を叩き直すとか、そこまで強引なことをする先生ではないことが次第に分かってきました。先生との仲は良好なものでした。

■ 心配性で、取り越し苦労

当初は先生とうまくやっていくことができるかどうか不安だったのですが、心配しすぎだったようです。私は不安がちな性質ゆえか、心配しすぎて取り越し苦労をすることが昔から多々あります。

■ 中2編のまとめ

最後に、中2編のまとめを書きます。

私は中2のクラス替えをきっかけに、クラスで友達がいなくなりました。ですが、友達とまではいかないまでも、仲良くしてくれたクラスメイトは多かったです。特にNさんや陸上部のRさんなど、女子の中心グループは私のことを「カワイイ」と言ってベタベタしてきました。しかし、一人だけ私をいじめた男子生徒がいて、私を悩ませていました。クラスメイトは私のことを、相変わらず、真面目で頭がいい生徒と見ていました。

担任は怖い先生でしたが、私との関係は良好でした。

クラスメイトも先生も、おそらく緘黙のことは誰も知らなかっただろうと思うのですが、みな私のことを理解してくれました。

こうした学校生活を送っていたのですが、私の緘黙症状は劇的に良くなるということはなく、逆に悪くなるということもありませんでした。

[続きの話]

◇ [緘黙] 何も話さない男と同じクラスになって、何が楽しいのか [ストーリー]

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