『場面緘黙へのアプローチ』読みました、見ました(後編)

2009年04月20日(月曜日)

『場面緘黙へのアプローチ』読みました、見ました(前編)」の続きです。

■ この本&DVD、買った方がいいか

もし私がこのブログの読者の方に、「この本とDVD、買った方がいいでしょうか」と聞かれても、私は即答できません。ご本人がどういう内容の本を期待しているかや、どれだけのお金なら緘黙の本&DVDに使ってもよいかと考えているかにもよるでしょうし、一概には言えないだろうと思います。

ただ、「序文」によると、この本は保護者、教育関係者、心理や医学専門家向けに書かれたそうで、そうした方にはおすすめできる1冊かもしれないと思います。

これはあくまで私見ですが、この本&DVDは、保護者よりも、緘黙の子を支援する立場の方に最も向いているのではないかと思います。COGSなど、この本で取り上げられている支援法の多くは、保護者よりもそうした方が行うものだろうと思います。ただ、保護者の方が買っても得るところはあるでしょう。本には類書にはないことが書かれてあります。また、おそらく日本では唯一の、場面緘黙症のDVDもついています。

ちなみに、私は保護者でも教育関係者でもなく、場面緘黙症(自己診断ですが)を経験したブロガーですが、この本を読んで勉強になりました。緘黙を理解し、より質の高いブログを書く上でこの本は役立ちそうで、買ってよかったと思っています。値段がちょっと高いと感じないまでもありませんでしたが。

■ また緘黙の本が増えた

以前、「場面緘黙症の本、種類の少なさ」という記事を書いたことがありますが、田研出版の様子等を見ていると、実は緘黙の本はもしかしたら売れているのかもしれないとも思えます。今回またしても緘黙の本が刊行されたのも、そうした背景があったのかもしれません。

緘黙の本が新しく増えたことにより、「いったいどの本を選べばいいか分からない」と悩む人が出てくるかもしれません。しかし、これは、少し昔までのことを考えれば、喜ばしい「贅沢な悩み」です。今後、緘黙の本の選別が進み、中には売れない本も出てくるかもしれませんが、私としては、どの本もよく売れて、緘黙を主題にした本がさらに多く出版されるようになるとよいと思っています。

ちなみに、英語圏では緘黙の本はもっと多く、ほかにもDVDやCD-ROM、さらにはウェブセミナー(「ウェビナー」と言います)まであります。

■ 本に、うちのサイトのことが

この本には、場面緘黙症Journal(SMJ)のことにも少し触れられており、加えて、翻訳に携わった方の中には知っている方もいらっしゃるので、今回の記事は書きにくかったです。下手に褒めたら、「提灯記事か」とも解釈されかねません。ですが、『場面緘黙Q&A』と違って、SMJの内容が引用されているわけではありませんし、そもそも私は本書&DVDの翻訳に関与していません。さらに、今のところこの本&DVDに対する他の緘黙サイトの反応が鈍いです。そういうわけで、思い切って書いてみることにしたのですが、皆様いかがでしたか?