アニマルセラピーで緘黙が治った、ほか

2009年09月17日(木曜日)

最近英語圏で、場面緘黙症を主題としたニュースがいくつか配信されたので、そのうち2つをご紹介します。

■ ロバによるアニマルセラピー

最初にご紹介するのは、Donkeys help five-year-old to "find his voice" (ロバ、5歳児が"声が出るようになる"のを助ける)というニュースです。現地時間9月8日、Asian News International という通信社を通じて、私が確認しただけでも、インドやイギリスのニュースサイトに何件も掲載されています(記事のタイトルは、ニュースサイトによって多少異なります)。

内容は、場面緘黙症を持っていた5歳の男の子が、イギリス・リーズ郊外の The Elisabeth Svendsen Trust for Children and Donkeys (EST) という乗馬ならぬ「乗ロバ」センターでロバと過ごしたところ、それが効果を上げて、緘黙症が治ったという話です。

馬を使ったホースセラピーというものを聞いたことがあります。今回の記事は、「ドンキーセラピー」と言ったところでしょうか(ロバは、英語でドンキーと言います)。EST はロバを用いて、特別な支援が必要な子ども達にセラピーを提供しています。ロバは馬に比べると小さいので、もしかすると子どもが乗るのに向いているのかなとも思うのですが、定かではありません。

※ ホースセラピーの説明(Yahoo!辞書)
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学術文献では、ロバや馬、さらには犬、猫なども含めた、アニマルセラピーが緘黙症の治療に効果を上げたという報告は、少なくとも私は確認したことがありません。文献上は、遊戯療法(特に日本)や行動療法(特に英語圏)、認知行動療法、薬物療法(特にアメリカ)などが代表的な治療法としてよく挙がります。

ですが、こういった治療法にこだわらず、様々な方法を試してみてもよいだろうと思います。

■ アイルランドの代表的新聞に

もう一つご紹介するのは、When your child is lost for words(あなたの子どもが言葉をなくしたとき)というニュースです。アイルランドの代表的新聞 Irish Time 紙面と同紙ウェブサイトに掲載されました(ウェブサイト掲載は9月15日、紙面掲載日は分かりません)。

内容は、実例を交えながら場面緘黙症を解説(正しい対応、治療も含む)したもので、どうやら緘黙の子を持つけれども、緘黙のことを知らない親を対象に書かれたものと見受けられます。

場面緘黙症を主題とした記事としてはわりとオーソドックスな内容だと思うのですが、文字数が、この種の記事としては少し多いのではないかと感じます。アイルランドを代表する新聞に、これだけの文字数で、場面緘黙症を主題とする記事が掲載されたのだとしたら、これは大きなことだと思います。