文科省作成の教職員用資料に、緘黙が

2010年01月28日(木曜日)

文部科学省や厚生労働省といった政府のホームページには、緘黙に関する情報が少しだけですが掲載されています。私は稀に検索し、新しい情報が更新されていないかチェックしています。

今回は、そうした政府のホームページに載っていた情報の中でも、特に面白そうなものをここで取り上げます。

教職員のための子どもの健康観察の方法と問題への対応■ 『教職員のための子どもの健康観察の方法と問題への対応』

まずは、文科省ホームページ内にある『教職員のための子どもの健康観察の方法と問題への対応』という資料です。下記のページに詳しい説明がありますが、教職員のための指導参考資料のようです。

↓ 文科省ホームページヘのリンクです。

教職員のための子どもの健康観察の方法と問題への対応
新しいウィンドウで開く

この中に、場面緘黙症の事例紹介(第5章、54-55ページ)と、場面緘黙症についての一般的な解説(第6章、80-81ページ)が載っています。資料中では、「場面緘黙症」ではなく「選択性緘黙」という用語が用いられています。

文科省が教職員向けに作成した資料の中に、緘黙に関する内容が含まれていたことが、私には驚きでした(もう1年近くも前にできた資料なのですが、知らなかった……)。実際のところ、教職員はどれだけこの資料に目を通しているのでしょうか。もしどの教職員もこの資料の内容を完璧に頭に入れていれば、学校の先生が緘黙を知らない、なんてことは起りえないのですが。

資料の事例については「典型例と考えられる幾つかのケースを基に創作された仮想事例」とのことですが、載っている緘黙の事例は広汎性発達障害を背景とし、しかも不登校に至ったものです。もしこれが典型的な場面緘黙症と考えられているのだとしたら、私には意外に感じられます。第6章の緘黙の解説でも、広汎性発達障害や不登校について言及があります。

なお、『教職員のための子どもの健康観察の方法と問題への対応』は上記ページで無料で読むことができるほか、書籍としても発売されています。

■ 「平成11年度全国家庭児童調査結果の概要」

* * * * * * * * * *

厚労省ホームページには、「平成11年度全国家庭児童調査結果の概要」が掲載されています。この中の「参考表3 就学状況別にみた子どもの養育上の問題」には、「緘黙」が含まれています(平成元、6年分)。

↓ 厚労省ホームページへのリンクです。

参考表3 就学状況別にみた子どもの養育上の問題
新しいウィンドウで開く

しかし、実際に緘黙の問題を持った児童は、この調査で報告された数よりも多いのではないかと思います。というのも、この調査は「調査員があらかじめ配布した調査票に被調査世帯が自ら記入し、後日調査員が回収する留置自計方式により行った」という方法で行われているからです。この調査票に実際に記入した人はおそらく多くの場合、児童の親にあたる人でしょう。しかし、緘黙の子は、家では問題なく話せる場合がほとんどなので、親がその問題を認識していない場合があるのです。

■ 政府ホームページ検索の案内

このほか、政府のホームページには、緘黙に関する情報が少ないながらも掲載されています。

政府ホームページで緘黙に関する情報を検索するには、「電子政府の総合窓口」や、各省庁ホームページで検索「緘黙」と検索するとよいでしょう。各HPへのリンクを貼っておきます。

◇ 電子政府の総合窓口新しいウィンドウで開く
◇ 文部科学省HP新しいウィンドウで開く
◇ 厚生労働省HP新しいウィンドウで開く