「子どもの心の診療医」の養成

2011年07月19日(火曜日)

「子どもの心の診療医」を養成するべく、厚生労働省で検討会が立ち上げられ、2007年に報告書がまとめられました。4年も前のことですが、私は最近知りました。子どもの心の診療医が扱う範囲には、場面緘黙症(選択性緘黙)も含まれます。

近年、発達障害や児童虐待など、子どもの心に関する問題が重要さを増しています。ところが、こうした問題に対応できる専門医の数は、日本には限られているそうです。そこで、子どもの心の診療医を養成・確保するための方策について提言を行ったということです。

ときどき、緘黙のことで医師に相談受診したけれど不満だったという声を聞くことがあります。今回の厚労省の動きを思い起こすと、もしかしたら、子どもの心に関する専門家が少ないことが関係しているのではないかとも思えてきます。

検討会の報告書がまとめられてから4年経ちますが、子どもの心の診療医の数は増えたのでしょうか。厚労省の『「健やか親子21」第2回中間評価報告書』によると、「児童精神医学分野に取り組んでいる小児科医もしくは精神科医の数」は次のように推移しています。

13.6人(2005年)→10.6人(2010年) (小児人口10万対)

減っているのですが……。厚労省のこの対策がなければ、もっと減っていたと受け止めればいいのでしょうか。

なお、検討会の成果の一つに、子どもの心の研修医のためのテキストの作成・配布があります。テキストは3種類ありますが、いずれにも緘黙について解説がなされています。小林母子厚労省保健課長補佐(当時?)の話によると、このうち「一般小児科医のための子どもの心の診療テキスト」は1万9,000部ほど印刷され、日本小児科学会の全会員に配付されたそうです。 また、「一般精神科医のための子どもの心の診療テキスト」は、日本精神神経学会の全会員約1万3,000人に配付されたそうです。これを機に、緘黙について理解が深まったのならいいのですが。

[関連リンク(すべて厚労省HPへのリンクです)]

◇ 『「子どもの心の診療医」の養成に関する検討会』報告書(概要)新しいウィンドウで開く
◇ 「子どもの心の診療医」テキスト新しいウィンドウで開く