英議会で何度か緘黙が話題に

2011年09月20日(火曜日)

先月、「国会や地方議会で、緘黙が話題になったことがあるか」という記事を書きました。そこで、海外の議会ではどうかと思い、英語圏のいくつかの国の議会の議事録をインターネットで調べてみました。ですが、なかなか見つかりませんでした。緘黙が話題になっていないということかもしれませんが、単に私はものを調べるのが得意ではないということかもしれません。

ただ、イギリス議会に関してはいくつか見つかりました。面白いと思ったものを取り上げます。

■ 場面緘黙症に関する動議

調べたところ、イギリスの下院(庶民院)では、場面緘黙症に関する Early Day Motion(EDM)というものが、2008年に2回上程されています。

EDM は、早朝動議、時期尚早動議、緊急動議などと訳されるものです。審議される見込みはごく薄いものの、特定のテーマについて議員の見解を示すなどの目的で下院に出される動議のことだそうです。

2度上程された動議のいずれも、場面緘黙症の子どもが直面する困難を認めるとともに、緘黙の早期発見の重要性を認め、イギリスで展開された緘黙の啓発週間を歓迎する等々といったことが内容です。上程者は Mark Williams 議員(自民党;保守、労働のイギリス二大政党ではなく第三党)らです。動議に署名した議員の数は最初の動議が41名、二度目の動議が29名で、議員の所属政党は労働党、自民党、保守党ほかさまざまです。

もっとも、EDM は2007~2008年では、年に2,000以上も出ており、緘黙に関するものはそのうちの一つにすぎません。また、当時の下院は650議席ほどあったようで、その中で動議に署名した議員の割合は1割以下です(もっとも、他の EDM もだいたいこのぐらいしか署名は集まらないようです)。ただ、それでも緘黙に関するこうした動議が国会で出たことは画期的だろうと思います。また、超党派で支持が集まったことにも意義を感じます。

■ 場面緘黙症に関する質問

それから、2006年の6~7月には、当時下院議員だった Peter Soulsby 氏(労働党)が、教育技能大臣(Secretary of State for Education and Skills)に、場面緘黙症に関する質問を2回行っています。これも大きなことだろうと思います。