[緘黙] センター試験を受ける [ストーリー]

2011年10月04日(火曜日)

このブログでは、私の過去を連載形式で振り返っています。今回は高校生編の第20回です。通算第78話をお届けします。

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一般入試で大学を狙う私にとって、高校3年の3学期は大事な時期でした。この時期に入試が集中していたからです。私は国公立大学1校(場合によっては2校)、私立大学2校を受験する予定にしていたため、日程を次のように組んでいました。

[日程]

○ 1月中旬:大学入試センター試験

○ 2月上旬~中旬:私立大学入学試験

○ 2月下旬:国公立大学2次試験(前期日程)

○ 3月中旬:国公立大学2次試験(後期日程)←前期で不合格だった場合にのみ受験

■ まずはセンター試験から

最初の関門は、1月中旬に予定されている大学入試センター試験でした。私にとっては、国公立大学の1次試験でした。

センター試験というと、まれに「センター試験に合格」という言い方をする人がいますが、センター試験に合格、不合格はありません。何点とったかという、それだけの試験です。当時の国公立大学は、各受験者のセンター試験の点数と2次試験の点数をウェイトをかけて合算し、それをもとに合否の判定を行うのが一般的でした。

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センター試験の準備は、しっかり行いました。過去問や類似の形式の問題集を繰り返し解いて、問題形式に慣れるようにしました。前日には試験会場に下見に行き、だいたい家からどれだけの時間で着けるかなどもチェックしました(といっても、大体みんな、このぐらいのことはやってるのですが)。なにしろ、入試は高校受験以来3年ぶりのことです。そして、これから2~3月にかけて立て続けに予定していた入試の、トップを切るものです。

特進クラスの先生方も、センター模試を行ったり、ミニ集会のようなものを開いたりして、私たちの士気を高めようとされていました。

■ センター試験当日

◇ 試験当日の朝

さて、試験当日です。

朝、自宅を出て試験会場に向かおうとしたところ、私の目の前で1台の車が止まり、「富条!」と私を呼ぶ声が聞こえました。車は、特進上位クラスの担任E先生のもので、私のクラスの担任D先生も乗車されていました。先生は、これから試験会場に向かおうとされていたところ、たまたま私を見かけて声をかけてくださったのでした。先生は、私を車に乗せてくださいました。おかげで交通費がうきました。これは、いい予感がしました。

D先生は、「富条は昨日、眠れなかったのではないかと心配だよ」とおっしゃってくださいました。心配性で神経質な私のことを気遣ってくださったのでしょう。無口な私は、いつものように、先生には何も答えませんでした。ですが、実は私は前日それほどナーバスにもならず、熟睡していました。私は意外に鈍感なところがあります。それに加えて、以前より試験のための準備をしていたことも、不安を打ち消すのに多少役に立ったのかもしれません。

その後、試験会場に到着。会場は地元の小さな公立大学で、狭いキャンパスの中、同じ高校の特進クラスの生徒が数多く集まっていました。知っている人の割合が多く、安心できそうでした。先生方も会場に駆けつけ、試験会場に入るまでの待ち時間、私たちに声をかけてくださいました。

◇ 試験本番

そして、試験開始。試験はマークシート方式の筆記試験でした。私は5教科7科目を受験(今は8科目?)。2日間にわたった試験は、集中して、安心して受験できました。トイレ休憩の最中は、大学の構内を見学し、構内を興味深く眺めるほどの心の余裕がありました。

それから、隣の席の女子生徒が、気になりました。同じ学校の特進クラスの生徒のようでした。この女子生徒の何が気になったのかというと、まあ、なんと言うかその……(もごもご)。

■ 自己採点の結果

試験終了翌日、学校で自己採点をしました。センター試験で何点とったかは誰も教えてくれないので、大手受験予備校などが発表した解答と自分のメモをもとに、自己採点するしかありません。

自己採点の結果、まあまあの点数がとれました。この点数なら、志望している国立大学に出願、受験しても、それほど危険ではなさそうです。ただ、クラスメイトの中には、残念な結果に終わった人もいました。あんなに優秀で勤勉な人がなぜ……?という例もありました。

私がセンター試験で普段どおりの力を発揮できたのは幸運なことでした。これには様々な要因があったのでしょうが、不安を感じやすい私にとっては、事前の準備等により、メンタル面で安心できたことも一因だったろうと思います。また、発話が求められる面接試験ではなく、ただ黙っているだけでもこなせるマークシート方式の試験だったことも、私の不安をあおらずに済んだ要因だったのでしょう。

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