場面緘黙症啓発月間の反省

2012年06月01日(金曜日)

場面緘黙症啓発月間が終わりました。この1ヵ月間を振り返ることにします。

■ 当初の目的を達成できたか

そもそも啓発活動の目的は何かというと(私などが啓発というと、偉そうですが……)、以前にもお話ししましたが、私は次の2つを考えています。

(1)放置されている緘黙児を掘り起こすこと

(2)周囲の無理解による誤った接し方は状態の悪化や固定化につながることがあるため、理解を促すことによりそれを防ぐこと。

では、今回の啓発活動でこの目的がどの程度達成できたかというと、その評価は非常に難しいです。例えば、放置されている緘黙児が何人支援を受けられるようになったかなど、私が知る由もないからです。また、今気づかれなくても、今回緘黙を知った方が、将来緘黙の子に気づく可能性だってあります。

ですが、姉妹ブログなどで私が公開した啓発記事をどれ程の方が読んでくださったかなら分かりますし、読んでくださった方の感触も少しは得ることができました。

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■ Twitter

Twitter は啓発活動に役立ちました。Twitter では、私が投稿した内容が、私をフォローしてくださっている方のタイムラインに強制的に表示されます。ただ、それだけに利用の仕方はよく考えたいものです。

また、Twitter では、リツイート機能により、投稿記事が大きく拡散する可能性があります。今回は11の連続ツイートをして緘黙について簡単に説明をし、多くの方にリツイートをいただけました。もう少しツイート数を少なくすれば、より多くのリツイートをいただけたかもしれませんが、それだと緘黙の説明がごく簡単なものになってしまい、難しいところでした。これについては、緘黙の説明はごく簡単にとどめ、詳しくはリンク先のウェブサイトの説明をご覧くださいという方法をとることもできます。とにかく、Twitter は1ツイート140字以内という文字数制限があり、その中でどう投稿するかがポイントでした。

■ 続・緘黙を知らない方へどう説明するか

啓発月間中、偶然、ダイヤモンド・オンラインというウェブサイトに大人の緘黙に関する記事が出ました。その記事を読んだ方の一般の方の反応をウェブで読んだところ、記事を読んだにもかかわらず緘黙を誤解している方が残念ながら少なくないと感じました。

緘黙を知らない方に文章で説明する際の私なりの注意点については、「緘黙をどうアピールするか」(新しいウィンドウで開く)でお話しした通りですが、このダイヤモンド・オンラインの記事などを踏まえ、緘黙を文章で説明する際に、私がさらに注意した点をここで記したいと思います。

◇ 緘黙の何が問題か伝えること

緘黙について書くと、緘黙を知らない方から「無口な子がいてもいいではないか」「話さないのも個性だ」という意見が出ることもあります。これは、緘黙であることの何が問題かが伝わっていないことが一因かもしれません。この点は分かりやすく伝えておく必要があります。

また、緘黙と、よくある引っ込み思案の区別がついていないのも一因だろうと思いますが、この区別の必要性については以前「緘黙をどうアピールするか」でお話しした通りです。

◇ 「話せない」という表現に注意すること

緘黙というと、よく「話せない」「話すことができない」という表現で説明されます。確かにその通りなのですが、この表現だけだと誤解を生むこともあるようです。「声が出ない」のが実態だということが、どこかで伝わる書き方を心がけるとよいかもしれません。

◇ 日本では啓発活動が遅れていると伝えること(できれば)

日本では緘黙の認知度は低い上、主要先進国に比べると啓発活動は遅れていることを伝えると、啓発活動に理解を得られやすいかもしれません。

◇ 「緘黙利権」などによる活動ではないことを伝えること(できれば)

それまであまり知られていなかった心の問題についての記事が出ると、「新しい病気のようなものを増やして儲けようとしている、医師や製薬会社の陰謀ではないか」などと訝る人がいます。また、「○○省の役人が、余計な予算を増やすための方便をまた考え付いた」という批判も想定できます。

緘黙の場合はそうではなくて、関心を持ってくれる人が非常に少ない現状に不満を抱いた(元)当事者や保護者が支援団体を設立するなどして啓発活動を行ってきたのが現状なのですが、この点は場合によっては伝えておいた方がよいかもしれません。

■ 人気ブログランキング

人気ブログランキング、たくさんのクリックありがとうございました。私が確認しただけでも、「メンタルヘルス」でのランキングで、最高20位に入りました。また、数は少ないながらも、このランキングサイトから場面緘黙症Journalブログへ初めてアクセスしてくださった方もいらっしゃいました。

■ 来年はもう少し早く準備

啓発月間は来年も行うつもりです。ですが、来年はもう少し早く準備し、5月にはより充実した活動が行えるようにしたいです。啓発月間は1ヵ月間(31日間)ありますが、1ヵ月というのは長いようで短いです。そのことが今回、身に染みました。というわけで、来年頑張ります。

最後になりますが、啓発月間に賛同、協力してくださった方、ありがとうございました。