緘黙、新診断基準で「不安障害」のカテゴリに

2013年07月16日(火曜日)

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米国精神医学会による精神疾患の診断・統計マニュアルが今年5月、大幅改訂されました。DSM-5(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)というものです。

この DSM-5 の日本語訳がネット上で公開されています。「選択的緘黙」の邦訳も公開されていて、下記PDFファイル(455KB)2ページ目に記載があります。訳者は精神科医で、「私なりに日本語訳してみました」とのことです。なお、PDFを閲覧するにはAcrobat Readerが必要です。Acrobat Readerはこちら(新しいウィンドウで開く)からダウンロードできます。

http://psychonote.up.seesaa.net/image/DSM-5E4B88DE5AE89E99A9CE5AEB3.pdf
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訳者のブログ「ぷしこノート」
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この邦訳が正しければ、緘黙は従来の「通常、幼児期、小児期、または青年期に初めて診断される障害」から「不安障害」のカテゴリに移動した点以外は変更がほとんどないことになります。強いて言えば、「吃音」が "childhood - onset fluency disorder" という未訳の障害名に、「広汎性発達障害」が「自閉症スペクトラム障害」に変わっている点が挙げられますが、これは DSM-5 の障害の名称や定義、分類の変更に対応したものです。

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現在、この情報の裏付けをとっているところです。本来ならば DSM-5 の本を買って確かめるべきなのでしょうが、高額で、なかなか踏み切れません……。

米国精神医学会は診断基準の変更点の概要(全文ではない)をネットで無料公開していますが、それによると、緘黙については、(1) 不安障害のカテゴリに移動した (2) 診断基準はほとんど変わっていないとのことです。これは本家による発表ですから、間違いはないでしょう。

↓ PDFファイル(417KB)。英語。
Highlights of Changes from DSM-IV-TR to DSM-5
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なお、DSM-5 の草案では、緘黙は社交不安障害の specifier(特定用語)という扱いでした。この案通りには、ならなかったとみえます。

↓ 草案の案のコピー(いいのかなコピーして?)。英語ページ。
"Specify if: Selective Mutism: 云々とあります。
http://anxietytreatmentclinic.com/blog/social-anxiety-disorder-dsm-v/
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↓ 以前は、こう言われていました。DSM-V とありますが、DSM-5 の誤りです。
◇ 緘黙は社会不安障害の特定用語になる?
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