VOCA(携帯用会話補助装置)

2013年08月04日(日曜日)

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VOCA(ヴォカ; Voice Output Communication Aids)と呼ばれる、人工音声を用いた携帯用のコミュニケーション支援機器があります。前回お話しした AAC(拡大代替コミュニケーション)の一つです。

緘黙児支援で VOCA を用いた例は、どちらかと言えば日本よりも英語圏の国々で見かけることがあります。よく取り上げられるのは、家庭など話ができる場面で自分の音声を録音し、話ができない場面でそれを再生する機器です。これは、会話補助のためというよりはむしろ、段階的に話ができるようにするための使い方です(行動療法、脱感作)。

ですが、これとはまた別の役立ち方をした例を見つけました。 指示待ちだった緘黙児が「あのね♪DS」という VOCA を用いることにより、コミュニケーションを図ることができるようになった例です。下記の報告書 121-123ページをご覧ください。確かに、最初は非言語であれ、コミュニケーションを図ることができれば一つの進歩だろうと思います。

↓ 厚労省HPへのリンクです。なお、PDFを閲覧するにはAcrobat Readerが必要です。PDFファイル(5.31 MB)。Acrobat Readerはこちら(新しいウィンドウで開く)からダウンロードできます。
H22年度障害者総合福祉推進事業報告書 知的障害及び発達障害のある人のための福祉用具の制度の在り方に関する調査研究
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ただ、緘黙児・者は目立つことを嫌う傾向があり、VOCA などの AAC の選択と使用はとても敏感な問題だろうと思います(信州かんもくサポートネットワーク、2012年10月2日)。

■ あのね♪DS

あのね♪DSさて、VOCA には様々なものがあります。

報告の中で、緘黙児支援に実際に使われた「あのね♪DS」は、ニンテンドーDSから出ている「自閉症や発達障害、会話が困難な方に向けて開発されたコミュニケーションツールソフト」だそうです。


あのね♪DSオンライン
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■ Voice4u JP

報告書では、緘黙児支援には使われていないのですが、Voice4u という会話支援アプリも登場します。

こちらの方が VOCA としては有名かもしれません。第5回キッズデザイン賞 (フューチャーアクション部門)や Android Application Awards(A3) 2010-2011 Winter 大賞を受賞、国内外の主要メディアに掲載され、海外でも支持されている VOCA です。

Voice4u はiPhone、iPad、iPod touch や Android 端末で使用できます。現代では、こうしたスマートフォンやタブレット端末用アプリとして利用できる VOCA が出ているのです。なお、右上の画像リンクは、Android 用 Voice4u JP への Amazon.co.jp アソシエイトリンクです。Android アプリは Amazon.co.jp でもダウンロードできるらしいです。

Voice4u 公式サイト
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↓ YouTube へのリンクです。YouTube には Voice4u の関連ビデオが多数公開されています。
Voice4u JP アプリの紹介 (日本特別仕様)
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■ その他

この他、様々な VOCA があります。東京大学・学際バリアフリー研究プロジェクト(AT2EDプロジェクト)の公式サイトでは、60件にのぼる VOCA が紹介されています。

↓ AT2EDプロジェクト公式サイトへのリンクです。
VOCA(携帯用会話補助装置)及びアクセサリ
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ただ、上のリストでさえ全ての VOCA を紹介しているわけではなく、他に DropTalk とか、前回の記事で紹介した GoTalk のアプリ版 GoTalk Now(海外ユーザー向け?)など様々な VOCAがあるようです。

[関連記事]

◇ AAC(拡大代替コミュニケーション)
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[文献]

◇ 信州かんもくサポートネットワーク(2012年10月2日)「非言語コミュニケーション」
http://shinshu-kanmoku.seesaa.net/article/295154039.html