「エジソン・アインシュタインも緘黙」は誤解では

2013年12月09日(月曜日)

アイキャッチ画像。泣く学生。モデル:藤浦真菜 。無料写真素材サイトモデルピースより。
※ これは、2013年12月9日現在の記事です。現在は、NAVER まとめの記事が変わっています。

「エジソン・アインシュタインもそうだった。心の病気『緘黙症』に注意したい」と題する記事が、12月9日、NAVER まとめに掲載されました。

↓ NAVER まとめへのリンクです。
エジソン・アインシュタインもそうだった。心の病気「緘黙症」に注意したい。
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公開されて1日も経っていないのに何万ものページビューを記録しているのには驚いたのですが、エジソンやアインシュタインが緘黙だったという初耳の情報にも驚きました。ですが、よく読むとこれは誤解で、しかもこのブログに端を発したものではないかと思われます。

* * * * * * * * * *

Wikipedia には、エジソンらの名前は載ってない


上述の NAVER まとめ記事には、次のような記述があります。

* 以下引用 *

Wikipedia 英語版の "Selective mutism" の項目には、場面緘黙症の有名人が何人か載っており、エジソン、アインシュタイン、ナッシュなどが記載されているそうだ。

あの人も場面緘黙症だったんだ!と知ると、この症状を経験したのは自分たちだけではなかったのだと心が軽くなります。さらに、その人が社会的に成功を収めていると、励みにもなります。

* 引用終わり *

「記載されているそうだ」と伝聞調です。著者は Wikipedia を実際に確認したわけではなく、どこか他から仕入れた孫引きや又聞きの類の情報のようです。そこで、実際のところどうなのか私が Wikipedia を確認したところ、そのような記述はありませんでした。前の版や、前の前の版も見てみたのですが、やはりそうした記述はありませんでした。ですが、もっと古い版についてまでは確認していません。

↓ Wikipedia へのリンクです。
Selective mutism
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NAVER まとめと似て非なる記述が、過去の場面緘黙症Journalブログに……


エジソン、アインシュタイン、ナッシュが本当に緘黙だったのかどうか、インターネットを検索して調べてみたところ、面白いことに、あるブログで次のような記述を発見しました。

* 以下引用 *

ところが、場面緘黙症では、あまりこうした有名人の話は聞いたことがありません。Wikipedia 英語版の "Selective mutism" の項目には、場面緘黙症の有名人が何人か載っていますが、エジソン、アインシュタイン、ナッシュ級の知名度のある人はいないのでしょうか。

そんな有名人、知ったところでどうするんだという方もいらっしゃるかもしれません。ですが、あの人も場面緘黙症だったんだ!と知ると、この症状を経験したのは自分たちだけではなかったのだと心が軽くなります。さらに、その人が社会的に成功を収めていると、励みにもなります。

* 引用終わり *

エジソン、アインシュタイン、ナッシュと、人物の並びが同じです。後段の文章は、NAVER の記事とそっくりそのままです。きっと NAVER まとめの著者は、これを参照されたのでしょう。

この文章は、2008年2月2日に掲載された「場面緘黙症の有名人」(新しいウィンドウで開く)と題するブログの記事です。その記事が掲載されたブログの名前は、「場面緘黙症Journalブログ」。そう、このブログです。

まとめ著者は、場面緘黙症Journalブログを参照し、誤解されたのでは


どうやら、NAVER のまとめ記事を書かれた方が私のブログを参照し、誤った解釈をされてしまったようです。私が言おうとしたのは、エジソン、アインシュタイン、ナッシュ級の知名度のある緘黙の経験者がいればいいが、残念ながらいないということです。私の書き方が悪かったことが誤解を生んだのかもしれないと思うと申し訳ない思いがするので、ここで訂正したいと思います。ただ、緘黙の記事を NAVER でまとめ、多くのページビューを記録されたのは、緘黙の認知度向上に大きなことだろうと思います。

なお、NAVER まとめについては、kanmoku_Mutismさんという方が(今回のエジソンetc. の記事を書かれた方とは別人)緘黙に関するしっかしりとした、まとめ記事をいくつか書かれています。

緘黙 - NAVERまとめ
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