増える緘黙関係のイベント

2014年10月05日(日曜日)

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私が場面緘黙症Journal を立ち上げた2006年当時、緘黙関係のイベントはほとんどありませんでした。当事者同士の小規模な「オフ会」が開かれていた程度だったと思います。

それが現在では、様々なイベントが行なわれています。ありがたいことです。最近の主なものだけでも、これだけ挙げられます。

◇ 場面緘黙シンポジウム
タイトル:明日から活かせる場面緘黙児への支援
日時:2014年12月14日(土)
関連ページ:http://kanmoku.org/symposium20141214.pdf

◇ 場面緘黙研修会
タイトル:場面緘黙児の理解と支援
日時:2014年11月30日(日)
関連ページ:https://twitter.com/knet_h/status/516710241816174592

◇ 緘黙症シンポジウム(日本特殊教育学会第52回大会)
タイトル:緘黙の児童生徒を取り巻く学校・家庭の実情と支援の必要性
日時:2014年9月21日(日)
関連ページ:http://asmjapan.org/symposium/symposium.php

◇ ひきこもり大学「大人の発達障害学部」「かんもく学部」
日時:2014年9月6日(土)
関連ページ:http://hikiuniv.net/category/info/
関連ページ:https://ja-jp.facebook.com/kanmokunokoe/posts/551449681666828

◇ かんもくの「こころ」と「からだ」をほぐすワークショップ ~きく・つたえる・つながる~
日時:2014年7月6日(日)
関連ページ:https://www.facebook.com/kanmokunokoe/posts/508156162662847

どちらかと言えば、当事者よりも、支援者や保護者向けのイベントが多いです。

それにしても、ここのところ毎月のように何かあります。こうもイベントが多いと、場面緘黙症Journal としては、イベント情報を何らかのかたちでまとめて皆様に分かりやすいかたちで提供したいと考えたくなります。とりあえずは、ブログ(PC版)の右サイドバーに「イベント情報」と題する項目を新設していますが、専用ページを作ることも頭に入れた方がよいかもしれません。

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緘黙のイベントがなかった時代


昔はこうしたイベントがなく、緘黙に関心のある人の間では、インターネット上の情報発信や交流が重要な位置を占めていました。訪問者数の多い緘黙関係のホームページやブログを運営している人は有名人だったものです。

「場面緘黙とインターネットのコミュニケーションの相性の良さは以前から予測されるものでしたが、いま現にこうして、インターネットを介して多くの方々の声が集まり、支え合えることが証明されました」

緘黙に関する著書もある河井英子氏(武蔵丘短期大学教授)が、『場面緘黙Q&A』に寄せた推薦文です。ネット上のやり取りが発達したのには、こうした相性の良さも背景もあったものと思われます。ですが、具体的にどう相性が良いのでしょうか。私が思うに、まず第一に、緘黙児・者は割合としてはそれほど多くなく、(元)当事者や保護者は点在しているため実生活では集まりにくいが、ネットだとそうした地理的な制約が関係ないこと。第二に、会話が苦手な(元)当事者でも、ネットだとコミュニケーションをとりやすいことなどが挙げられるのではないかと思います。

緘黙のイベントが開かれるようになる


この傾向に転機が訪れたのは、日本初の緘黙支援団体である「緘黙児を支援する会」(現「かんもくの会」)が2006年に誕生してからでしょう。代表の弥生桜さんは当時、「いつかブログを飛び出して実社会で活動しなければ」「ネットから飛び出したらあっという間に世の中は動かせるんだ」と述べられていましたが、その通り、その活動ぶりはネット上のみにとどまらず実社会にまで及び、2007年には緘黙症シンポジウムの開催を始めて実現されました。

その後も、かんもくネット、信州かんもくサポートネットワークほか、実社会で活動を展開する緘黙支援団体やグループが相次いで誕生し、こうした団体やグループが関わる様々なイベントが行なわれるようになっていきました。緘黙関連イベントの歴史は、緘黙支援団体・グループのそれと関わりがあります。

こうしたイベントには参加していない方もまだまだ多いでしょうが、緘黙関連イベントは、専門家や支援者、保護者らを中心に、新たな情報発信や交流の場として大きな役割を果たすようになってきているようです。

また、これらのイベントを主催したり、イベントで講師を務めたりする方たちは、専門家、保護者、経験者の別を問わず注目を集めていきます。実名で活動する方も現れました。こうした方たちはネット上でも活発な情報発信を行なっている場合もあり、ネット上でも存在感を放っていきます。やはり実社会で活動されている方が情報発信すると強いです。

場面緘黙症Journal の今後は?


こうした新たな時代の流れの中、匿名でネット上でのみ情報発信を続けるという、昔ながらのやり方を続ける私と場面緘黙症Journal は、今後どういう運命をたどるのでしょうか?

ただ、河井氏の言うように、こと緘黙については、インターネットのコミュニケーションとの相性が良いです。地理的な問題から簡単にイベントに参加できる人はそういないでしょう。また、イベントは現在のところ当事者向けのものが少ない上、当事者やいわゆる後遺症を持った人は実社会では言語コミュニケーションをとることがなかなかできません。緘黙ウェブサイトが果たせる役割は大きそうですので、何とか頑張っていきたいものです。

[関連リンク]

↓ 「百文は一会にしかず」と、ある保護者の方が話されています(5ページ)。これが最近の新しい傾向になりつつある?PDFファイル(551KB)。

◇  「かんもくの会だより」第2号 (新しいウィンドウで開く

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