世代別に見る緘黙当事者

2015年01月08日(木曜日)

アイキャッチ画像。

2010年代生まれ(0~4歳)


幼稚園にもまだ通わない幼い子がいる一方で、緘黙が問題化し始める年頃の子がいます。

緘黙に関する書籍やインターネット情報は充実してきていますし、稀ですが、メディアで緘黙が取り上げられることがあり、その恩恵を受けられる環境にあります。ただ、緘黙の認知、支援体制など環境面ではまだまだ課題も多く、放置されている緘黙児は少なくなさそうです。また、近年の学校ではコミュニケーション能力の育成が重視されてきているようですので、これからどうなるでしょうか。

2000年代後半生まれ(5~9歳)


おそらく緘黙支援で現在最も注目を集めている世代でしょう。

緘黙が問題化し始めた頃には既に「かんもくネット」(2007年~)「かんもくの会」(2006年~)といった支援団体が存在し、『場面緘黙Q&A』(2008年)などの新しい緘黙の本が登場しています。緘黙に関する書籍やインターネット情報は充実してきていますし、稀ですが、メディアで緘黙が取り上げられることがあり、その恩恵を受けられる環境にあります。ただ、緘黙の認知、支援体制など環境面ではまだまだ課題も多く、放置されている緘黙児は少なくなさそうです。

2000年代前半生まれ(10~14歳)


インターネットで緘黙に関する発言をする当事者は中学生以上の年代の人が多いですが、その最も若い中学生が現在この世代に入ります。

緘黙が問題化し始めた頃、ちょうど「かんもくネット」(2007年~)「かんもくの会」(2006年~)などの支援団体が誕生し始めていました。 『場面緘黙Q&A』が出た頃は3~8歳(2008年)で、90年代後半生まれと並んで、この本の恩恵を受けた最初の世代ではないかと思います(恩恵なんて受けられなかった!という人も多いでしょうが)。

90年代後半生まれ(15~20歳)


『場面緘黙Q&A』が出た頃は9~14歳(2008年)。2000年代前半生まれと並び、本書の恩恵を受けた最初の世代ではないかと思います(恩恵なんて受けられなかった!という人も多いでしょうが)。

10~15歳の頃(2009年)、精神科医の斉藤環氏が、「コミュニケーション偏重主義」が若い世代で際立っているという指摘をしています。「スクールカースト」が話題になり出したのもこの頃。

90年代前半生まれ(21~25歳)


「かんもくネット」(2007年~)「かんもくの会」(2006年~)が誕生した頃には既に中高生でした。

6~10歳の頃(2000年)には、緘黙に関するホームページが立ち上がり始めています。この頃、ネット上で緘黙の子に関する情報交換を行なっていた保護者は、この年代のお子さんをお持ちの方が中心だったのかもしれません。

80年代後半生まれ(26~30歳)


5~9歳の頃(1994年)に『場面緘黙児の心理と指導』が出ています。米国精神医学会による DSM-IV の日本語版が出たのが6~10歳の頃(1995年)です。「かんもくネット」(2007年~)「かんもくの会」(2006年~)が誕生した頃には既に20歳前後でした。

80年代前半生まれ(31~35歳)


岩手大学の山本実教授による『緘黙症・いじめ-正子の場合』(1986年)が出たのが2~6歳の頃、『「緘黙」への挑戦』(1988年)が4~8歳の頃、『「学校かん黙」事典』(1989年)が5~9歳の頃で、運がよければこれらの本の恩恵を受けられた世代です。

9~13歳の頃(1993年)には全国の小中学校で通級による指導がスタートしています。また、10~14歳の頃(1994年)には『場面緘黙児の心理と指導』が出ています。通級制度や『心理と指導』の恩恵を受けた最初の世代ではないかと思います(恩恵なんて受けられなかった!という人の方が多いでしょうが)。

そして、16~20歳の頃(2000年)には、緘黙に関するホームページが立ち上がり始めています。

70年代後半生まれ(36~40歳)


岩手大学の山本実教授による『緘黙症・いじめ-正子の場合』(1986年)が出たのが7~11歳の頃、『「緘黙」への挑戦』(1988年)が9~13歳の頃、『「学校かん黙」事典』(1989年)が10~14歳の頃で、運がよければこれらの本の恩恵を受けられた世代です。

70年代前半生まれ~(41歳~)


山本実教授による『緘黙症・いじめ-正子の場合』(1986年)が出たのが12歳以上の頃。全国の小中学校で通級による指導がスタートしたのが19歳以上の頃(1993年)。『場面緘黙児の心理と指導』が出たのが20歳以上の頃(1994年)。『場面緘黙Q&A』が出た頃は34歳以上の頃(2008年)。この世代の方は、どれだけ支援を受けられたのでしょうか。