緘黙児のための海外ゲーム(デモ)がプレイできます

2015年05月04日(月曜日)

アイキャッチ画像。
場面緘黙症の子どものためのパソコンゲームのデモ版が公開されています。ゲームの対象年齢は、ゲーム提供者によると4-8歳ぐらいです。ただし、これは海外ゲームで、日本語には対応していません。

ゲームのページにアクセスするだけでプレイできます。動作環境は不明ですが、Adobe Flash Player がインストールされていることが必要のようです(インストールされていない場合、ゲームのページに行くと、インストールのための案内が出ます)。

↓ オランダ語版
※ Het Luiderslot
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↓ フランス語版
※ le Château de la Parole Magique
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このゲームはもともと緘黙児への行動療法プログラム "Spreekt voor zich" の一環として位置づけられたもので、ゲーム中にはマイクに向かっての発話が要求される場面があるなどの工夫がなされています。ただし、デモ版では発話が要求される場面は一つしかなく、しかも発話しなくても実はクリアできます。

このゲームはオランダの緘黙児向けに作られたものでしたが、最近、フランス語版が公開され、フランス語圏の緘黙児もプレイできるようになりました。それ以外の言語に翻訳されているかどうかは、未確認です。私はオランダ語もフランス語も分からず、機械翻訳の Google 翻訳を使いながら辛うじてプレイし、クリアしました。

そこで今回は、このデモ版ゲームをプレイしてみたいけれども、言葉が分からないという方のために、私なりにゲームのストーリーやプレイ方法を解説してみたいと思います。ただし、なにしろ機械翻訳で訳しながらのプレイですので、私の理解は必ずしも正確ではないかもしれません。

ストーリー


舞台は、魔法の城です。何かが起こり、この城から全ての音と色が失われてしまいました。

城に入って、相棒の Yep (緑色のドラゴン)と一緒に、この城から音と色を取り戻しましょう!

プレイ方法


ゲームスタート


まずは、ゲームのページにアクセスします。オランダ語版でもフランス語版でも、どちらでもよいです。ただ、前者だと主人公は男の子に、後者だと女の子になります。男の子でプレイしたいならオランダ語版を、女の子がいいならフランス語版を選んでもよいかもしれません。

↓ オランダ語版(再掲):主人公は男の子
※ Luiderslot
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↓ フランス語版(再掲):主人公は女の子
※ le Château de la Parole Magique
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ゲームのページにアクセスすると、ゲームの読み込みが始まります。読み込みが100%になるまで待つと、オランダ語版だと START ボタン、フランス語版だと COMMENCER ボタンが表示されます。これをクリックするとゲームスタートです。

すると、ゲームの舞台となる魔法の城が現れ、Yep が城の入り口から話し始めるとともに、その台詞が吹き出しで表示されます。ですが、Yep はオランダ語またはフランス語の話者らしく、何を言っているのかさっぱり分かりません。Yep はこのゲームの解説をしているのですが、この解説記事をご覧の皆様なら、Yep の言うことが理解できなくてもだいたい問題ありません。気にせず、 オランダ語版だと VERDER ボタン、フランス語版だと CONTINUER ボタンをクリックして先に進みましょう。

主人公の設定


主人公の設定を行ないます。髪の色、目の色、肌の色を選べます。好きな色をマウス操作で選んで、OK ボタンを押しましょう。

1階


[1階に入る]
いよいよ、城に入ります。まずは1階からです。1階に入ろうとすると、Yep が空から飛んできて話しかけてきます。ですが、相変わらず何を言っているのか分かりません。気にせず、 オランダ語版だと VERDER ボタン、フランス語版だと CONTINUER ボタンをクリックして先に進みましょう。

[移動方法]
1階に入りました。またしても Yep(間近で見るとデカイです)が解説に現れますが、気にしなくていいです。さて、各階での移動には、矢印キーを使います。右に移動するときは→を、左に移動するときは←を押します。また、スペースキーを押すことでジャンプも可能です。私の環境ではスペースキーを押してもジャンプできない場合があるのですが、そうした場合は半角/全角キーを押すとジャンプできるようになりました。

[Yep マークのついた箱のようなもの]
地面には Yep マークのついた箱のような物がよく置いてあります。これに触れると Yep が現れてゲームのプレイ方法を解説してくれます。Yep の話す外国語は理解できないので、飛び越えてしまってもよいです。

[1階から音を取り戻すための課題]
しばらく歩くと、音符マークが地面に埋まっています。これは、この階の音を取り戻すために必要なものです。まずはこれに触れてみましょう。すると、音符マークがにょきにょきと生えて、ニワトリの鳴き声が聞こえてきます。ここでジャンプして、音符マークを取ってみましょう。そのまましばらく歩くと、黒いニワトリみたいなのが現れます。これに触れるとニワトリが点滅するのですが、このとき方向キーの↑を押すと……。ここで、画面右上の▽の位置が、銅メダルから銀メダルに移りますが、これが後に効いてきます。この要領で、次の車も行きましょう。ただ、実はこの過程を無視してもクリアはできます。

[1階から色を取り戻すための課題]
地面にはまた、パズルのピースが落ちています。これを無視したらクリアできません。このパズルの収集は、どの階でも共通した課題です。しっかり取って進みましょう。これは、この階の色を取り戻すのに必要なものです。

[ゴール・メダルの獲得]
最後まで進むと、大きな釜があります。ここがゴールです。ただし、パズルのピースを全て集めないで釜に着くと、以下のイベントは起こりません。パズルのピースを全て集めた状態でここに着くと……

まず(1)メダルが手に入ります。この階では、ニワトリと車の両方の音を取り戻すと金メダルが、片方だけだと銀メダルが、どちらの音も取り戻さないと銅メダルが手に入るようになっています。このメダルを決められた数集めると、各階をクリアした際に、「クールなガジェット」(アイテム)と交換できます。どういったガジェットと交換できるかは、画面左上のメダルの箇所をクリックしてみれば分かります。なお、このガジェットがゲームの攻略にどう関係しているかは私には分かりません。少なくともデモ版では関係ないようです。

[ゴール・完成したパズルを釜に入れてクリア]
また、この釜に着くと、(2)Yep が現れて、何か話しかけてきます。Yep はパズルのピースを全て集めたものを釜に入れて魔法の薬にしてくれます。この魔法の薬の力で、1階の色が取り戻されると、この階はクリアです。

2階


次いで、2階に入ります。

クリアのために必要なパズル集めは1階と変わらないのですが、メダル集めに関わる課題が変わっています。1階では音符を取る課題でしたが、2階ではクイズです。四葉のクローバーの箱に触れると、クイズが始まります。ですが、外国語でのクイズなので内容が理解できません。

そこで、私が解説してみます。1つ目の三択クイズは、牛の鳴き声を問うものです。2つ目の三択クイズは、豚の鳴き声を問うものです。最後の二択クイズは、「Yep が、怖がりながらも魔法の城に入っていきました。あなたは Yep をどう表現しますか?A愚かだ B勇敢だ」というものです。正解数によって、獲得できるメダルの色が変わります。なお、この問題はオランダ語版の方がサウンドがリアルです。

あとは、2階と同じ要領で進みましょう。

3階


次いで、3階に入ります。

クリアのために必要なパズル集めはこれまでの階と変わらないのですが、メダル集めに関わる課題がまた変わっています。どうやら、途中で待ち構える大蛇を追い払うことが課題のようです。マイクに向かって声を出すとこの大蛇を撃退できるようです。ですが、パソコンのマイク機能を使ったことのない私にはこの方法が分からず、大蛇を追い払わずに飛び越えてクリアしてしまいました。マイクの使い方が分かるという方は、私のようなインチキはせずに、しっかり大蛇に立ち向かいましょう。

あとは、これまでの階と同じ要領で進みましょう。

6階


次は、なぜか6階に飛びます。4階と5階が気がかりですが、気にしないようにします。

6階のクリアのために必要なパズル集めはこれまでの階と変わらないのですが、メダル集めに関わる課題がまた変わっています。今度は、落ちてくる雲を地面に落ちる前に網ですくうことが課題です。それも、落ちてくる雲のうち綺麗なものだけをすくわなければなりません。雷雲の雲は、落ちてきてもすくってはいけません。雲マークのついた箱のようなものに触れると雲が落ちてくるので、うまく雲をすくいましょう。

あとは、これまでの階と同じ要領で進みます。

クリア後、何度でもプレイできる


6階をクリアすると、デモ版は全てクリアです。

ゲームは、クリア後も再プレイできます。クリア後の画面で Yep の吹き出しを消した後、城の階の番号をクリックすると、その階のゲームを再プレイできます。クリア後の画面では、城の上(下)にマウスポインタ(矢印)を合わせると、画面が上(下)に移動します。これにより、上の階や下の階に移動できます。

それぞれの階をクリアすると、メダルの数が追加され、メダルの数によっては新たなガジェットと交換できます。もっとメダルを集めてガジェットが欲しいという方は、再プレイするとよいでしょう。

ただし、再プレイすると、2階の三択クイズの質問内容が変わっています。最初のプレイでは、第一の三択クイズは牛の泣き声を問うもの、第二の三択クイズは豚の鳴き声を問うものでした。再プレイでは、第一の三択クイズが犬の鳴き声を問うもの、第二の三択クイズがアヒルの鳴き声を問うものに変わっています。

なお、2階に3回入ると、三択クイズの内容はまた牛と豚の鳴き声を問うものに戻りますが、4回入ると、また犬とアヒルの鳴き声を問うものに変わります。あまり確かめてないのですが、奇数回だと牛と豚、偶数回だと犬とアヒルの鳴き声を問う問題になるのかもしれません

なお、2階の最後の2択クイズの内容は、何度2階に入っても変わりません。

むすび


このゲームのテーマは、「勇敢であれ」「話すことを恐れてはいけない」だそうです。なるほど、それで2階の最後のクイズで、あのような問題が出題されたのでしょう。

これはあくまでデモ版で、完全版も提供されていますが、しかるべき手続きを経ないとプレイできません。なんといっても、ちゃんとした行動療法プログラムの一環なのです。オランダでは、少なくとも400人近くの子どもが(おそらく完全版を)プレイしたそうです。

ゲームで楽しみながらの行動療法プログラムは、発話へのプレッシャーを和らげる効果がありそうです。

参考にしたサイト


↓ このゲームを取り入れた治療プログラムを提供するオランダのウェブサイト。
◇ Selectief Mutisme
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↓ フランスの緘黙支援団体のウェブサイト。このゲームを取り入れた治療プログラムを提供しています。
◇ Ouvrir La Voix
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リンク


↓ ゲームのプレイ動画です。YouTube へのリンク。
◇ Luiderslot demo video
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↓ このゲームを取り入れた行動療法プログラム "Spreekt voor zich" は、専門雑誌に掲載されました。
◇ Dapper worden in het luiderslot
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