場面緘黙症になるのはなぜか 

場面緘黙児に必要な新学年への準備!場面緘黙症の原因は何か。 どういう要因が場面緘黙症の発症に結びつくのか。

学校などに偏見のない理解と必要な援助をお願いするための資料が出来上がりました。
資料No.9「なぜ場面緘黙症になるのでしょうか?」です。

日本では、場面緘黙症は本人の甘えやわがままであると捉えられてきました。そして、両親や祖父母による甘やかしや溺愛、過干渉、または愛情不足などの家庭的要因がその原因であるという説が流布し、それにあてはまらまい家族までもが誤解を受けるという結果を招いてきました。

今回の資料は、アメリカのサポートグループ・場面緘黙症グループ小児期不安ネットワーク(SMG〜CAN)が、これまでの研究成果を踏まえてまとめたものの和訳です。場面緘黙症を正しく理解し、家族が偏見や誤解によって二次的な被害を受けることを防ぐために、この資料をぜひお役立て下さい。

■ 内容(一部)

場面緘黙の症状がある子どもたちのうちの大多数には、不安になりやすい遺伝的な傾向があります。…  

また、研究により、このように行動を抑制しがちな子どもたちは、アミグダラと呼ばれるアーモンド形の脳の部位において、興奮性の閾値が低いということが明らかになっています。 …

また現在、先に上げた遺伝的、生理学的な素因(訳者注3)以外にも、場面緘黙症の発症に影響する要因があると考えられています。…

こうした危険要因はおそらく付加的なものです。…

ストレスの多い環境もまた、危険要因のひとつかもしれません。…

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資料No.3を加筆・修正しました! 

2006年8月に作成した学校用の配布資料No.3を加筆修正しました!

今回の資料は、ロリ・ダブニー先生(場面緘黙症グループ小児期不安ネットワーク最高責任者)の論文「小学校中学年以上や中高生の場面緘黙児について」”The Older Child or Teen with Selective Mutism”を参考文献に加え、新たな内容を盛り込んでいます。

資料をまとめるにあたっては、SMJ掲示板の皆様にもご協力をいただきました。ありがとうございました。

資料No.3(1)場面緘黙症について(学校提出用)(2)場面緘黙症について(教員の共通理解)の第2版です。

■ 主な修正点

◇ 資料No.3 (1)

初版の「クラスでの配慮」の項目を「学校環境を整備する」に変えて、内容を大幅に書き改めました。また、「小学校中学年以上や中高生の場合」の項目を新たに追加しました。このほか、細かい修正を多く施しています。

◇ 資料No.3 (2)

資料No.3 (1)と同様、「クラスでの配慮」の項目を「学校環境を整備する」に変えて、内容を大幅に書き改めました。このほか、細かい修正をいくつか施しています。

■ 資料No.3(1)場面緘黙症について(学校提出用)より

(9) 学校環境を整備する

◆教師とのコミュニケーション

・優しく穏やかで理解のある、緘黙児のための特別な配慮をいとわない先生が担任として適任である。
・嫌なことがあった時は、本人や保護者から先生に、いつでも相談できるような関係づくりが大切である。
・わかりやすい働きかけ、具体的な指示、答えやすい質問をする。
・メモや連絡ノートなどを使って、教師とのコミュニケーションの促進を心がける。
・提出課題や連絡事項について、聞きもらす場合があるので、メモ書きや連絡ノートで確認できれば安心できる。
・学校で、困った時のためにメモを用意しておいて先生に渡す、カードで意思表示する、メモを書いて渡す、といった方法、指サインで示す方法(例えば親指を上にしたらYES、下にし
たらNO、人差し指と親指で丸を作りOKマーク等)がとれないか保護者と共に模索する。

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資料No.6を加筆・修正しました! 

資料No.6は、アメリカの場面緘黙症不安研究治療センター(スマート・センター)のE.シポンブラム博士の資料等をもとに、SMJ翻訳チームが、場面緘黙児の保護者、場面緘黙経験者と協力して、2006年10月に作成しました。

このたび、この資料を、場面緘黙症グループ小児期不安ネットワーク(SMG〜CAN)の最高責任者であるロリ・ダブニー先生が書かれた新しい論文「小学校中学年以上や中高生の場面緘黙児について」”The Older Child or Teen with Selective Mutism”をもとに、加筆・修正しました。

資料No.6「中高生用 場面緘黙症を理解するために(第2版)」です。

この資料は、中学生以上の場面緘黙児が、自分の状態を理解するのに役立つ内容になっています。また、大人が子どもとコミュニケーションをとっていくための素材として使う形式になっています。大人が緘黙児に読んであげるのもよいでしょう。

この資料を使われる前に、まわりの大人達、保護者や先生や専門家は、子どものつらさを十分に理解している必要があります。また、それが子どもに伝わっていなくてはなりません。ぜひ「かんもくネット」の資料をお読み下さい。この資料は、場面緘黙症を十分理解している専門家(治療者)や先生と相談の上、お使い下さい。

論文「小学校中学年以上や中高生の場面緘黙児について」では、8〜9才を過ぎると、高校くらいまで進展はとてもゆっくりな場合が多く、この年令での「小さな進展は大きな成果」と受け取るべきであるとあります。

小学校中学年で、場面緘黙児は、学校で普通に要求されることがいつも自分はできていないことを感じ、自分は人と異なるのだと、よりはっきり意識し始めます。そのため、子どもは、自己評価が低くなり、社会的に孤立しがちです。うつ状態や不登校に陥らないよう十分学校環境を整備することが必要です。つまり、「不安を軽減する配慮」だけでなく「学習面での配慮」「友達関係のサポート」などが、とても大切なのです。

そしてまた、緘黙児自身が自分の不安障害を理解するための支援がぜひ必要です。この難しい時期をどう乗り切ったかで大きく予後が違ってくるのです。

大きな修正は、後半の項目の順番を並び替え、次の「8.学校環境を整えてもらいましょう」を加筆したことです。
※ 資料No.3(1)と(2)も書き換え、第2版とする予定です。

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保育園・幼稚園の先生方向けの資料を作りました! 

場面緘黙児に必要な新学年への準備!場面緘黙症の資料No.8

「声が出にくい子ども達に支援を!(園提出用)」です!

保育園・幼稚園の先生方を対象とした資料ですが、場面緘黙症に関心のある方にはどなたにとっても参考になるでしょう。

今回は、イギリスの文献をもとにした初めての資料になります!イギリスの場面緘黙症サポートグループ場面緘黙症情報研究協会(SMIRA)、スマイラの資料を基礎にしています。

イギリスにおいて蓄積されてきたノウハウを凝縮し、場面緘黙児への適切な対応の仕方をコンパクトにまとめた、優れた資料です!日本にはない、新しい文献を参考に作成されています。

内容は、早期の対応のための具体的な支援方法が中心です。早期対応はとても重要です。しかし、幼児期に場面緘黙症かどうかの診断がすぐにつかないことも多く、対応が遅れがちです。そのため、この資料は、「場面緘黙症」の子どもだけでなく、不安な出来事がきっかけで場面緘黙症になりやすい、大人しい子どもにも適用できる内容になっています。

■ 謝辞

SMIRAのサイトhttp://groups.yahoo.com/group/smiratalk/のFilesの翻訳許可(一部)を得るために、ロンドンにお住まいのみくさんがSMIRAと交渉してくださいました。みくさん、ありがとうございました。

イギリスではスピーチセラピストのマギー・ジョンソンさんが、緘黙治療の第一人者として知られています。彼女は The Selective Mutism Resource Manual という本を、もうひとりの専門家と共著していて、これがイギリスの緘黙治療のバイブルと呼ばれています。参考文献の中のSMIRAのHandoutは、この本からの抜粋になっています。このHandoutは当ブログで翻訳しアップする予定です。

SMIRAの資料を日本語に翻訳するに当たって、SMIRAの方が出版元のスピーチマーク社に許可を得てくださいました 御礼を申し上げます。

そして、資料を作成するにあたって、場面緘黙症Journal掲示板によく来られている方々にもご意見をいただきました。ありがとうございました!

■ 内容(一部)

(1)どうして?

 子どもたちの中には変化に非常に敏感な子がいて、新しい集団やなれない課題に出会うと「不安」のために、黙り込んでしまうというパターンを身につけてしまう子どもがいるのです。…
 
(2)発語を期待しない!支援を十分にしましょう!

 目標は「話す」ことではなく、「不安を減らす」「自信をつける」「人との交流体験を持つ」ことです。 …

(3)先生方に提案します

 1)名前を呼んで返事ができないときは、言葉以外の方法、例えば「にこにこ顔」「うなづく」「先生の方を向く」「手を挙げる」などで、返事をすることを認めます。また、クラス全員に、言葉で返事するのではなく、動作をつけて「動物の鳴き声」をさせて出欠をとるなど工夫をするとうまくいくことがあります。…

(4)保護者の皆さんに提案します

 1)話すことを強制したり、保護者が発話を期待したりすると、子どもにはプレッシャーになり逆効果です。帰宅後「今日はお友達とお話したの?」「誰と遊んだの?」と保護者がきくことが、子どもにとってプレッシャーになっていませんか。「話す」ことばかり注目せず、子どもの全体を見てあげてください。 …

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